金融機関のブランディング事例5選|大手以外でも選ばれるブランド戦略

「近隣行と差別化できていない」「何から始めればいいか分からない」。地方銀行や信用金庫のマーケティング担当者から、こうした声をよく耳にします。競合との差が見えにくい金融業界だからこそ、ブランディングの重要性が高まっているのです。

しかし、ロゴを変えたり有名タレントを起用したりするだけでは、本質的なブランド価値は高まりません。ブランディングとは「誰に、どんな場面で、なぜ選ばれる存在でありたいのか」という選ばれる理由を設計し、すべての顧客接点で一貫して体験を届けることです。

本記事では、金融機関に特化したマーケティング支援を行う筆者(ファイマケ代表・苛原寛)が、ブランディングの本質から具体的な5つの手法、実際の金融機関のブランディング事例、そしてSNSを活用した実践方法まで徹底解説します。

「上司からブランディング施策を考えてと言われた」「他行の事例を知りたい」「何から手をつければいいか分からない」。そんな担当者の方にとって、明日からの施策設計に役立つヒントが見つかるはずです。

この記事はこんな人におすすめ
  • 地方銀行・信用金庫など金融機関で、企画・広報・マーケティングを担当している方
  • 「近隣行と差別化できていない」と感じ、ブランディングの方向性を探している方
  • 上司や経営層から「ブランディング施策を考えて」と言われ、事例を探している方
  • 金融機関案件で、提案のためにブランディングの論点や成功事例を整理したい代理店担当者
この記事を書いた人
苛原寛のアバター 苛原寛 株式会社ファイマケ 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒。東京海上日動火災保険で3年間法人営業を担当した後に起業。金融機関のSNS運用代行やWebコンテンツ制作・マーケティング支援を専門におこなう。 制作に携わった金融コンテンツは1万件以上。Xフォロワーは8,000人超。1級ファイナンシャル・プランナーの資格を保有。

目次

そもそも金融機関におけるブランディングとは

企業のブランディングというと、ロゴ変更やCM刷新、タレント起用といった目に見える施策が注目されがちです。しかし本来、ブランディングはそれほど単純なものではありません。

ブランディングとは、企業やその提供価値が「他とどう違う存在なのか」を、ユーザーや取引先、さらには社会全体の中で明確にしていく取り組みです。商品やサービス、コミュニケーション、顧客体験を通じて、その企業ならではの特徴や姿勢が一貫してユーザーに伝わることで、その企業が選ばれる理由が形づくられていきます。

商品やサービスそのものの販売を目的とした仕組み作りであるマーケティングや、販売を促進するためのプロモーションとは立ち位置が異なります。

ブランディングは「選ばれる理由の設計」

ブランディングの本質は、「誰に、どんな場面で、なぜ選ばれる存在でありたいのか」という選ばれる理由を一貫して設計することにあります。

また、ブランドとは企業が伝えたい理想像ではなく、ユーザー側に形成される認識やイメージそのものです。どれだけ企業側がメッセージを発信しても、実際の体験や接点が伴わなければ、ユーザーの中にイメージは湧かず、ブランドは成立しないでしょう。

単発施策が失敗しやすい理由と、金融機関特有の難しさ

CM刷新やロゴ変更などの単発施策がブランディングで失敗しやすいのは、それらが「選ばれる理由」の設計と結びついていないケースが多いためです。

また、金融機関の場合、他社の商品やサービスの差が見えにくいため、企業の姿勢や取り組みそのものがブランドとして認識されやすいという特徴があります。

そのため、広告では親しみやすさを打ち出しているにもかかわらず窓口対応やWebサービスが堅いままだったり、若年層向けにSNSで発信を強化している軍港の口座開設の手続きが店頭のみで平日日中しか対応していなかったりすると、ブランドとしての一貫性が崩れてしまいます。

金融機関のブランドは「信頼・安心・距離感」で評価される

金融機関におけるブランド評価は、金利や手数料といった数字だけで決まるものではありません。実際には、「なんとなく安心できそう」「自分に合っていそう」といった無意識下の判断が大きく影響しています。

ただし、「堅い=安心」「親しみやすい=信頼できる」とは限りません。地域性やユーザー層(高齢者・若年層・事業者など)によって、金融機関に求める距離感は異なります。だからこそ、すべての施策は「この取り組みは、私たちが目指す”選ばれる理由”を本当に補強しているか」という視点で評価することが大切です。

ファイマケ代表 苛原寛

ブランディング施策に取り組む前に、「そもそもブランディングとは何か」「何のために実施するのか」を理解する必要があります。そのためには、まず自社のブランドを深く理解しなければいけません。

金融機関のブランディング事例5選

ここでは、実際に金融機関のブランディング事例を確認してみましょう。

三菱UFJ銀行:トップ企業にふさわしい王道の資本力ブランディング

メガバンクのひとつである三菱UFJ銀行は、「世界が進むチカラになる」をパーパスに掲げ、金融サービスの枠を超えた社会課題解決に取り組んでいます。

同行は、MUFJグループの共通シンボルのブランドシンボルをロゴに用いています。このように、銀行・信託・証券など事業が異なっても、ロゴ・カラー・メッセージを統一することで、「どの機関でも同じMUFG」という安心感と規模感を顧客に与えています。

三菱UFJフィナンシャル・グループ

MUFGのシンボルマークは、重なり合う円形によって「グループ総合力」と「顧客との一体感」を表現。コーポレートカラーの赤「MUFG Red」は、金融機関としての安心感だけでなく「前に進む力」「社会を動かす主体」の姿勢を表現しており、同行のサービスを追求する活力と責任感、顧客一人ひとりに向き合う情熱を象徴しています。

また、イメージキャラクターには大谷翔平選手、木村拓哉さん、石原さとみさんなど、知名度と好感度の高い著名人を起用。企業としての社会貢献と広告戦略を両立させた、トップ企業にふさわしいブランディングを展開しています。

大谷翔平選手については2025年に同行との契約を終了していますが、「挑戦を続ける姿勢」「世界で戦う」といった世間のイメージは、グループパーパスにも適していました。ロサンゼルス・エンゼルス時代の真っ赤なユニフォームと、三菱UFJ銀行のコーポレートカラーの赤色がマッチした広告は、多くのユーザーの印象に残っているでしょう。

ただし、このような大規模な取り組みは資本力のあるメガバンクだからこそ実現できる手法であり、すべての金融機関が真似できるものではない点には理解が必要です。

三井住友銀行(SMBC):デザイン×キャラクターの力でブランド価値を高める

三井住友銀行のマスターブランド、SMBCグループでは、「SMBC DESIGN TEAM」という内部デザインチームがブランド価値と顧客体験の向上を担っています。このチームのミッションは「顧客の真のニーズを理解し、期待を超える金融体験をつくる」こと。デザインを見た目の装飾ではなく、サービス体験全体の価値創造手段として位置づけており、アプリやホームページ、クレジットカード、総合金融サービス「Olive(オリーブ)」など、さまざまなプロダクトでグッドデザイン賞を受賞しています。

2023年にグッドデザイン賞を受賞した総合金融サービス「Olive」

また、三井住友銀行はキャラクターの活用にも力を入れています。コーポレートキャラクターの「ミドすけ」は、2014年に誕生したグリーン基調のカワウソで、公式LINEからテレビCM、カードデザインまで幅広く展開されています。2025年の「NIKKEI企業キャラクター総選挙」で初代王者に選ばれたことからも、企業認知と好感度の形成に寄与するタッチポイントとして定着していることが分かります。

三井住友銀行 ミドすけとミドすけファミリー

さらに三井住友銀行は、ユーザー参加型イベント「SMBCファンミーティング」を開催し、ブランドカラーやミドすけの活用アイデアなど、実際のユーザー視点をブランディングに取り入れる試みも行っています。こうした双方向のコミュニケーションが、ブランドと顧客の関係性を深めているのです。

城南信用金庫:既存の人気キャラクターを活用したブランディング

東京・神奈川を拠点とする城南信用金庫は、地域密着型の信用金庫として、SNS運用を通じ情報発信に力を入れています。

2022年4月からはシナモロールをイメージキャラクターに起用。オリジナルキャラクターではなく、認知度の高い既存キャラクターを活用することで、幅広い層との距離を縮める狙いがあります。起用の背景には、サンリオの企業理念「みんななかよく」と、「人を大切にする、思いやりを大切にする」という金庫の経営方針と重なる点があるとされています。

SNSでは、公式Instagramアカウントを通じて、地域の商店街や人気スポット、季節ごとのイベントを取り上げる投稿を定期的に発信するなど、地域住民との日常的なコミュニケーションによるブランディングに取り組んでいます。

こうした取り組みは、信用金庫という業態が抱かれがちな堅苦しい印象を和らげる効果が期待できます。また、大手金融機関のような広告予算がなくても、SNSによるブランドコミュニケーションが可能であることを示す事例です。

さらに、キャラクター活用は広告だけに留まりません。個人向けバンキングアプリ「城南バンキングアプリ」では、利用者特典としてシナモロールデザインのアプリ通帳画面やキャッシュカードが選択できるなど、顧客体験の中にキャラクターを組み込んでいるのも同金庫の特徴です。

城南信用金庫 公式サイト
ファイマケ代表 苛原寛

大和コネクト証券ときらぼし銀行もシナモロールをイメージキャラクターとして起用しています。サンリオは企業とのコラボに寛容であるほか、信用金庫、証券会社、銀行と別業対扱いとなっているため競合排除が発生していないのではと考えられます。すでに他の企業で起用されているキャラクターでも、競合でなければ起用のチャンスがあるかもしれません。

楽天銀行:グループ全体のロゴ刷新でブランド感を統一

楽天銀行は2017年、2018年にロゴ変更を行っています。これは銀行単体のリブランディングではなく、楽天グループ全体のブランド戦略と連動した刷新として行われました。

「楽天銀行」のロゴ変更に関するお知らせ
「楽天銀行」のロゴ変更に関するお知らせ

2017年のロゴ変更ではフォントの種類や配置も変更されていますが、メインカラーにオレンジが使用されなくなったのが大きな変更点です。その後、2018年に楽天グループはコーポレートロゴを一新し、漢字の「一」をモチーフにしたシンボルを導入。この「一」には、「はじまり」「ひとつになる」「一番」「唯一」といった意味が込められており、多角化した事業を一つのブランドとして束ねる思想が表現されています。

楽天銀行もこの方針に沿い、Webサイトやアプリ、カードデザインなどを新ロゴへ順次切り替えました。また、ロゴの色もブランドカラーの「クリムゾンレッド」のみに変更されました。狙いは、銀行としての独自性を強調することではなく、楽天の金融サービスとして一貫した認識を持ってもらうことにあるでしょう。ECや通信など他サービスと接点を横断しても、同じ価値観や世界観を感じられる状態をつくるための変更です。

この事例が示しているのは、ロゴ変更はブランディングの目的ではなく、戦略の結果だということです。先にあるのは事業の方向性や体験設計であり、ロゴはそれを外部に伝える最終的なアウトプットに過ぎません。楽天銀行のロゴ変更は、ブランドを「どう見せるか」ではなく、「どう一貫して体験させるか」を重視した事例といえます。

松井証券:SNS・YouTubeを主戦場とした「親しみやすいブランド感」の演出

松井証券は、SNSやYouTubeを単なる情報発信チャネルではなく、ブランド形成の中核メディアとして位置づけています。公式YouTubeチャンネルは長期にわたり継続運用されており、登録者数は50万人超、総再生数は1億回を超えています。これはネット証券各社の中でもトップクラスの規模であり、YouTubeが同社のユーザーとの主要な接点として機能していることが分かります。

コンテンツの中心は、投資初心者向けの教育要素にエンタメ性を掛け合わせた企画です。特に人気なのが、お笑い芸人のマヂカルラブリーと投資家のテスタさんを起用した「資産運用!学べるラブリー」シリーズ。難解になりがちな投資テーマを噛み砕いて伝え、「学べるが堅すぎない」トーンを一貫して維持しており、本シリーズを開始した2020年7月からのチャンネル登録者数は約160倍にも伸びるなど、同社の認知拡大に大きく寄与しています。商品訴求やキャンペーン告知を前面に出すのではなく、投資との向き合い方や考え方を丁寧に伝えている点が特徴です。

この取り組みが成功しているのは、YouTubeを短期獲得の装置ではなく自社メディアとして育てている点、そしてコンテンツの継続によって「新規の初心者を置き去りにしない」「長く付き合える証券会社」というブランド人格が自然に形成されている点にあります。広告的なメッセージを抑え、関係構築を優先した運用が、結果として信頼と親近感を積み上げているのです。

金融機関ブランディングの主な5つの手法

金融機関のブランディングは、単一の施策で完結するものではありません。広告、キャラクター、デザイン、顧客体験、コンテンツといった複数の手法が、それぞれ異なる役割で「選ばれる理由」を支えています。つまり、見るべきは、「どの手法が優れているか」ではなく、自社のブランド設計に対してどの手法が機能するかという点です。

ここでは、金融機関で活用されやすい5つの代表的な手法について、役割と注意点を整理します。

デザイナーさんへ

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広告・マスコミュニケーション

広告・マスコミュニケーションは、認知と印象を短期間で形成できる点が強みです。TVCMや交通広告は、多くの人に同時にメッセージを届けられるため、新名称への変更、合併、方針転換といった節目ではより効果を発揮します。ただし、広告はあくまで「入口」に過ぎず、日常の顧客接点が伴わなければユーザーの記憶には定着しにくいという注意点もあります。

この手法が向いているのは、商圏が明確で一定の広告投資ができ、かつブランドメッセージが言語化されている金融機関です。逆に、ブランドの軸が曖昧なまま広告を打つと、「やっている感」だけが残り、実態とのギャップによりあまり効果が得られないことも。実態以上にフレンドリーさや革新性を演出したり、店頭やWebとトーンが一致していなかったりする表現は、ブランドを強めるどころか毀損する要因になるおそれがある点には注意しましょう。

タレント・キャラクター活用

タレントやキャラクターの起用は、親しみやすさや想起を高め、話題を生みやすい手法です。ただし、ここで重要なのは「誰を起用するか」ではなく、「そのタレントやキャラクターに何を託すのか」です。タレントはブランドの中身を代替する存在ではなく、あくまで価値を届けるための仲介者に過ぎません。起用理由を社内で説明できない場合、その施策はブランドに適していない可能性があります。

また、この手法にはタレントの不祥事によるブランド毀損や、交代時に印象がリセットされるといった構造的なリスクがあります。例えば、若年層向けに寄せすぎたタレントを起用した結果、既存顧客が離れてしまう可能性も考慮しなければなりません。

キャラクター活用が記号化で終わる金融機関には、世界観やストーリーが更新されず、SNSや店頭以外で活用されていない共通点があります。キャラクターが実際の顧客体験と結びつかない限り、ブランド資産としては育ちにくい点には注意が必要です。

クリエイティブ統一(VI・トーン・ガイドライン)

ロゴやビジュアルの刷新は、ブランディングの一部ではありますが、それ自体がブランドをつくるわけではありません。本来変えるべきは、判断基準や言葉遣い、顧客への向き合い方などであり、ロゴだけを変えても、ユーザーの評価が大きく変わることはほとんどない点には注意しましょう。

ポイントは、店頭・Web・SNSといった複数の接点で「同じ金融機関に見える」状態をつくることです。色やフォントだけでなく、言葉の温度感や説明の姿勢まで含めて統一するとよいでしょう。ガイドラインが形骸化する原因は、実務で使われないことや、背景の思想が社内で共有されていないことにあります。トーンやガイドラインを守る理由が理解されて初めて、クリエイティブはブランドを支える仕組みとして機能するのです。

ファイマケ代表 苛原寛

金融機関に限らず、店頭やWeb、SNSなど媒体によってトーンや温度感が異なる企業は少なくありません。届けたいメッセージが定まっていないと、ユーザーが抱く企業イメージも変わってしまいます。

顧客体験(CX)の設計

金融機関のブランドの多くは、利用した「後」に評価されます。問い合わせ後や手続き後に、不安が解消されたのか、それとも置き去りにされたのか。その印象はユーザーの記憶に強く残り、その後の信頼に直結します。利用者にとって金融は失敗できない領域であり、だからこそ一度の体験が持つ影響は大きくなります。

店頭、アプリ、Webフォームには、ブランドの差がはっきりと表れるものです。専門用語の多さ、導線のスムーズさ、エラー時のメッセージ、待ち時間や手続き回数など、細部の設計が印象を左右します。小さなUX改善であっても、ユーザーへの配慮として受け取られることを忘れてはいけません。その積み重ねが、「この金融機関はしっかりしている」という無意識の評価を形成していくのです。

コンテンツ&SNS運用

オウンドメディアやYouTubeといったコンテンツやSNS運用は、大手金融機関のような手法は取れない地方金融機関でも取り組みやすいブランディング手法です。広告費に頼らず、人や地域、考え方を継続的に伝えられる点が特徴です。小さく始めて育てられるため、長期的なブランド形成に向いています。

ここで大切なのは、コンテンツを商品説明の場にしないことです。単なる商品やサービスの説明は記憶されにくく、ブランドにはなりにくい一方で、企業のもつ価値観や取り組みは「らしさ」として認知されます。

ただし、単発投稿では世界観が形成されませんし、担当者の思いつきで方向性が変わるとブランドはなかなか育ちません。伝えたいメッセージや軸をしっかりと社内で共有し、継続して発信することが大切です。

SNSを活用した金融機関ブランディングのすゝめ

SNSは、先述したとおり地方金融機関でも取り組みやすく、時間をかけてブランドを育てられる有効な手段です。ただし、目的が曖昧なまま始めると、投稿内容がバラバラになりブランディングの効果が薄れてしまう可能性も。

ここでは、SNSをブランディングに活用する際に押さえておきたい考え方を整理します。

デザイナーさんへ

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SNS運用の「ブランディングにおける役割」を定義する

金融機関がSNSを活用する際、最初に決めるべきは「何を発信するか」ではなく、「何のために発信するか」つまり「SNS上でどんな存在として認識されたいか」です。

目的が曖昧なままSNS運用を始めると、告知・豆知識・社内ニュース等が混在し、「何のアカウントか分からない」状態に陥ってしまうことも。信頼を補強する場なのか、ユーザーとの距離を縮める場なのか、企業の理解を深める場なのか。運用の軸をぶらさないためにも、SNSをブランド設計の中でどう位置づけるか、ここを先に決めておきましょう。

一貫性を保つための運用体制とルール設計

SNSは担当者の裁量が大きく、属人化しやすい媒体です。そのため、投稿内容やトーンが担当者ごとに変わると、ブランドのイメージが崩れやすくなります。ここで押さえたいのは、細かな投稿ルールよりも、「何を大切にし、何を割愛するか」という判断基準を共有することです。

ブランドの考え方や言葉の温度感が整理されていれば、担当者が変わっても投稿の軸はぶれにくくなります。SNS運用を個人の工夫に任せるのではなく、ブランド設計の延長として組織的に支える体制が、継続的なブランドの価値形成を支えます。

単発投稿ではなく「積み上がる運用」を前提にする

SNSによるブランディングは、短期間で成果が出るものではありません。話題性のある単発投稿や一時的なバズは注目を集めますが、それだけでブランドが形成されることはほとんどないでしょう。

大切なのは、投稿を通じて少しずつ世界観や価値観が伝わり、「この金融機関はこういう考え方をしている」というユーザーの認識が積み上がることです。そのためには、シリーズ化やテーマ設定など、継続を前提とした設計が求められます。SNSは「育てるメディア」であり、時間を味方につけた運用こそがブランド力を育てていくのです。

データを活用した投稿の改善サイクル

SNSは発信して終わりではなく、データをもとに改善を重ねることでブランド価値を高めていくことができます。エンゲージメント率やリーチ数、保存数といった指標を定期的に確認し、どのような投稿が反応を得られているかを分析しましょう。

例えば、地域イベントの紹介投稿の反応が良ければ、その方向性を強化する。逆に商品説明の投稿が伸び悩んでいれば、伝え方や切り口を見直す。こうした小さな改善の積み重ねが、ユーザーに響くコンテンツ制作につながっていきます。

また、投稿時間や曜日、画像の有無なども反応に影響するため、ABテストを行いながら最適なパターンを見つけることも有効です。データに基づいた継続的な改善サイクルが、SNSを通じたブランディングを確実に前進させます。

ファイマケ代表 苛原寛

限られた社内リソースでSNSの運用から管理まで行うのは容易ではありません。特に、データ分析は専門的な知見がないと投稿の改善効果が得られないケースもあります。SNS運用を検討している場合は、専門家への相談がおすすめです。

金融機関のブランディングならファイマケで!

金融機関にとって、ブランディングは顧客に選ばれる理由をつくる重要な取り組みです。しかし、ブランドの軸をどう設計すればいいのか、各接点でどう一貫性を保つのか、そもそも何から始めればいいのかなど、考えなければならないことが多くあります。

大手金融機関のような資本力がなくても可能なブランディング手法にはSNS運用がありますが、ブランドの一貫性の維持や限られたリソースの中での継続的な運用、属人化しないための仕組み化など、ブランディングを進める上での障壁は少なくありません。専門的なノウハウと実行力がなければ、施策が中途半端に終わってしまうリスクもあります。

株式会社ファイマケは、金融機関向けのブランディング・マーケティング支援に特化しています。これまで証券会社、保険会社、銀行など多数の金融機関のSNSマーケティングを支援してきた1級ファイナンシャル・プランナー資格を持つ代表・苛原が、ブランドの軸づくりから、SNS・オウンドメディア・顧客体験設計まで、施策全体を一貫してサポートします

「どこからブランディング施策を考えればいいかわからない」「専門家のサポートが必要」といった課題をお持ちの方は、ぜひ一度ファイマケまでご相談ください。

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