保険会社のキャラクター一覧と活用事例|金融業界のブランディング戦略をプロが解説!

保険会社でも、親しみやすさや信頼感を演出するためにキャラクターを導入する動きが広がっています。大手生命保険から損害保険、ネット保険まで、さまざまな保険企業が自社のオリジナルキャラクターを生み出し、パンフレットのイラストやノベルティグッズ、SNS投稿やキャンペーンなど幅広く活用しています。

ブランディングや顧客とのコミュニケーションにおいて、いまやキャラクターは欠かせない存在となりつつあります。しかし、「どの保険会社にどんなキャラクターがいるのか」「なぜ金融機関がこぞってキャラクターを導入するのか」「実際にどうマーケティングに活用すれば成功するのか」を体系的に知る機会は少ないのではないでしょうか。

本記事では、金融業界に特化したマーケティング支援を手がける筆者(ファイマケ代表)が、保険会社がキャラクターを導入する理由、主要な保険会社キャラクターの一覧、キャラクター活用で成功するポイントまでプロの目線で徹底解説します。

これから自社の企画に取り入れたい保険業界の広報・マーケティング担当者の方や、提案資料を作成したい広告代理店の方にとって、保険キャラクターマーケティングの全体像を理解できる内容になっています。

この記事はこんな人におすすめ
  • 生命保険・損害保険・銀行・証券など金融機関で広報やマーケティングを担当している方
  • 他社のキャラクターや活用事例を調べたい方
  • 広告代理店や制作会社で、金融業界の企画・提案に携わっている方
  • キャラクターマーケティングをブランディング戦略に取り入れたい方
この記事を書いた人
苛原寛のアバター 苛原寛 株式会社ファイマケ 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒。東京海上日動火災保険で3年間法人営業を担当した後に起業。金融機関のSNS運用代行やWebコンテンツ制作・マーケティング支援を専門におこなう。 制作に携わった金融コンテンツは1万件以上。Xフォロワーは8,000人超。1級ファイナンシャル・プランナーの資格を保有。

目次

なぜ保険会社はキャラクターを導入するのか?

ここ数年、保険会社をはじめとする金融機関が次々にオリジナルキャラクターを生み出しています。特に保険など形のない商品では、若年層にその必要性を理解してもらいにくいという課題があり、デジタル時代のブランドコミュニケーション手法の変化も背景にあります。

では、なぜ金融業界はこぞってキャラクターを必要としているのでしょうか。その主な理由を3つ解説します。

「堅い」「近寄りがたい」イメージを和らげ、心理的ハードを下げるため

保険会社にはどうしても「まじめ」「フォーマル」といったイメージがつきまといがちです。生命保険は重いテーマを扱うため、特に若い世代にとっては身構えてしまい、気軽に話題にしにくい面があります。そこで登場するのが親しみを演出するキャラクターです。

柔らかいデザインやフレンドリーなしゃべり口調のキャラが前面に出ることで、ブランドそのものを身近に感じてもらい、相談や問い合わせの心理的ハードルを下げる効果があります。

実際、日本生命では対話型のキャラクタープラットフォームを導入し、キャラとの会話がきっかけでお客様からのアポイント取得率が向上し、「もっと保険について知りたい」という声が増加したといいます。キャラクターを窓口役にすることで、堅い金融サービスへの抵抗感を和らげる成功例と言えるでしょう。

ブランドの個性と信頼感を長期的に育てるため

キャラクターは単なる飾りではなく、ブランドの「人格」としての役割も果たします。特に「安心」「誠実」といったイメージが重視される保険業界では、言葉だけでなく視覚や感情に訴える発信が重要です。そこでキャラクターを活用した親しみやすい情報発信によって、企業に対する好印象や信頼感の醸成が期待できます。

継続的にキャラクターを登場させることで顧客の記憶に残りやすくなり、ブランド認知の向上にもつながります。広告に有名タレントや人気キャラクターを起用するケースもありますが、その場合は契約期間終了後に使えなくなるというデメリットがあります。

一方で、自社オリジナルのキャラクターであれば半永久的に自社の広告塔として活躍させることが可能です。長期にわたり育てていくことで、単なる保険会社を超えて「応援したくなる存在」へとブランドを進化させる効果も期待できます。

SNS・デジタルマーケティングでの拡散力を高めるため

SNSなどデジタル領域において、キャラクターは非常に高い拡散力を持ちます。X(旧Twitter)やInstagramでキャラを前面に出した投稿を行うことで、これまで接点のなかった層にも情報を届けることが可能です。

例えば、キャラクターのLINEスタンプを無料配布すれば数十万単位のユーザーに利用されるケースもあり、自然な形で企業メッセージを広めることができます。

実際、みずほ銀行の「あおまる」は過去に17種類もの無料スタンプを配信し、人気の高かったものは有料販売もされています。保険各社でもSNS上でキャラクターが発信する投稿は「堅い金融の話題」を柔らかく伝える効果があり、ユーザーのエンゲージメント(いいね・リツイート等)を大きく高めています。

このようにデジタルマーケティングとの相性が良い点も、金融業界がキャラクターを導入する大きな理由の一つです。

ファイマケ代表 苛原寛

キャラクターのファンが増えればユーザーがSNSで拡散してくれるため、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を増やすことが可能です。UGCは企業アカウントが発信する情報よりも訴求力が高いため、新規顧客開拓の効果も期待できます!

保険会社のキャラクター一覧【生命保険会社編】

キャラクターマーケティングを積極的に取り入れているのは、新興企業だけではありません。歴史の長い大手生命保険会社も次々にオリジナルキャラクターを打ち出し、顧客との新しい関係づくりに挑戦しています。

ここでは、日本生命・明治安田生命・アフラックの3社を例に、それぞれのキャラクター戦略とブランディング効果を見ていきましょう。

日本生命「ニャッセイ」

日本生命のキャラクターは、ネコをモチーフにした「ニャッセイ」です。その特徴は何と言っても顔がアルファベットの「N」字形になっている点で、日本生命の愛称「NISSAY」の頭文字をそのままデザインに取り入れています。このユニークなビジュアルにより、一目で「日本生命のネコ」と認識できるブランドアイコンとなっています。

また社内の若手社員のアイデアから誕生したキャラクターでもあり、若年層から幅広い年代に受け入れられるよう工夫されています。

加えて、日本生命はデジタル上で双方向の対話を可能にするキャラクター(対話型AI)の導入にも踏み切っており、これによって若者との継続的な繋がり創出や商談機会増加といった成果を上げています。ニャッセイは単なるマスコットに留まらず、新時代の顧客接点を生み出すプラットフォームとして同社のマーケティング戦略を支えていると言えるでしょう。

日本生命 公式Facebook
性格まじめで優しく、親しみやすい
好きなものお魚・みんなの笑顔
誕生年2021年
特技・特徴頭部が「N」字の形
プロフィール設定

明治安田生命「めいやすペンタン」

明治安田生命の企業キャラクターは、空を飛べるペンギンの「めいやすペンタン」です。ペンタンは「みんなの健康と元気を守るため日本各地を飛び回るだっペン!」が口癖で(語尾が「~っペン」になる)、献身的で情熱的な性格の持ち主という設定です。

トレードマークの緑色のポシェットには健康チェックの道具が入っているなど、細部までこだわったストーリーが付与されています。空を飛べるペンギンというユニークな発想は、「全国に支社網を持つ明治安田が全国津々浦々に元気を届ける」という企業姿勢を象徴しており、地域密着のブランドメッセージも表現しています。実際にペンタンは全国各地のイベントに登場し、Jリーグの試合会場にマスコットとして駆けつけるなど、地域住民との触れ合いにも活用されています。

明治安田生命ではペンタン以外にも、商品ごとに複数のキャラクターを展開している点が特徴的です。例えば、保険商品「ライト!シリーズ」には光るホタルの「ライト!くん」がキャラクターとして設定されており、そのペット保険版にはトイプードルの「ランプーちゃん」も登場します。

また、貯蓄性保険の商品には黄色いクチバシが幸運の象徴のフクロウ教師「福ちゃん先生」も据えるなど、企業キャラ+商品キャラの両輪でマーケティングを展開しています。これらの取り組みにより、企業全体のブランディングから商品PRまで一貫してキャラクターを活用し、顧客に親しみやすく情報を届ける工夫がなされています。

明治安田生命 公式Facebook
性格献身的で情熱的、とにかく純粋
好きなものみんなの笑顔・ご当地グルメ・ツナのおにぎり
誕生年2024年
特技・特徴空を飛べる珍しいペンギンで、語尾に「っペン」をつけて話す
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アフラック「アフラックダック」

外資系でありながら日本市場で存在感を放つアフラック(アメリカンファミリー生命)は、「アフラックダック」というアヒルのキャラクターで広く知られています。2000年に米国で誕生し、日本には2003年に初登場して以来、CMをはじめ各種プロモーションで大活躍しています。

白いアヒルが「アフラック!」と鳴くテレビCMは一度は目にしたことがある方も多いでしょう。その愛嬌ある姿とシンプルなメッセージは、保険に興味のなかった層にも強烈な印象を残し、同社のブランド認知を飛躍的に高めました。「お客様のそばに寄り添い、安心をお届けする存在」として開発されたアフラックダックは、アフラックのブランドプロミス(約束)そのものを体現するキャラクターでもあります。

実際、アフラックダックは同社のブランドステートメントの象徴として公式サイトでも紹介されており、お茶の間だけでなく企業ブランディングの中核に据えられています。 アフラックダックの成功要因の一つは、その汎用性とコラボ力です。過去には人気キャラクター「ドラえもん」シリーズとコラボした「まねきねこダック」を登場させたり、サッカーJリーグの柏レイソル公式マスコットと一緒にスタジアムを盛り上げたりするなど、他分野とのタイアップでも注目を集めました。

こうした柔軟な展開によりキャラクターの鮮度を保ちつつ、常に話題を提供し続けるブランド戦略が光ります。アフラックダックは企業キャラの成功例として、日本経済新聞の「企業キャラクター人気投票」でも上位に名を連ねる存在であり、その知名度・好感度は業界随一と言えるでしょう。

アフラック オフィシャルサイト
性格誠実で一途な頑張り屋
好きなものクロワッサン
嫌いなもの北京ダック
誕生年2003年
特技・特徴「アフラック!」の一言で様々な感情を伝える
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ファイマケ代表 苛原寛

キャラクターを作る際には、設計段階で着ぐるみにできるかなども考慮しておく必要があります!

保険会社のキャラクター一覧【損害保険会社編】

生命保険会社だけなく、損害保険会社もキャラクターを活用したマーケティングをおこなっています。

ここでは、東京海上日動・損保ジャパン・あいおいニッセイ同和損保の3社を例に、それぞれのキャラクター戦略とブランディング効果を見ていきましょう。

東京海上日動「東京海ジョー」

東京海上日動のキャラクター「東京海ジョー」はカモメがモチーフです。2010年に「親しみやすさ」「一生懸命さ」「フットワークの軽さ」をテーマに生まれ、お客様目線で迅速に対応する同社の姿勢を象徴しています。

情熱的な心と冷静な頭脳を持つ新人のカモメ社員という設定で、語尾に「〜ジョー」と付けて話すユニークなキャラクターです。日々「暮らしの不安を安心に変える」ことを使命に掲げています。

また、専用のコンテンツサイト「東京海ジョーの窓」やLINEスタンプ配布などを展開し、デジタルでも顧客との身近なコミュニケーションに活用されています。

東京海上日動 オフィシャルサイト
性格情熱的で頭脳明晰、頼れる性格
好きなもの散歩・ナポリタン
誕生年2010年
特技・特徴オヤジギャグが得意
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損保ジャパン「ジャパンダ」

損保ジャパンのキャラクター「ジャパンダ」は、社名の「ジャパン」とパンダを掛け合わせて2014年の合併を機に誕生したキャラクターで、以来同社の象徴となっています。

おっちょこちょいだけど元気な男の子という設定で、親しみやすい性格が特徴です。「みんなの安心・安全・健康を願い、いつも側にいる」というコンセプトで、保険会社としてお客様に寄り添うブランドイメージを体現しています。

実際に、全国各地の名物とコラボした「ご当地ジャパンダ」が47都道府県で展開されるなど、地域密着の取り組みも行われています。公式SNSではパンダにちなんだ投稿やキャンペーンで注目を集め、子ども向けの防災教育プロジェクトにも登場するなど、幅広い場面で活躍しています。

損保ジャパン オフィシャルサイト
性格まじめでちょっとおっちょこちょい
好きなもの笹の葉ハンバーグ
誕生年2014年
特技・特徴誰とでもすぐ仲良くなれる
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あいおいニッセイ同和損保「タッフィー&ハッピー」

あいおいニッセイ同和損保のキャラクター「タッフィー&ハッピー」はシロクマの親子です。のんびり屋で頼れるお父さん「タッフィー」と、なんでも真似したがる元気な子ども「ハッピー」という設定で、微笑ましい親子の姿が家族の絆と温かさを感じさせます。

親子キャラを通じて、「家族を守る頼もしさ」と「安心を届ける優しさ」という企業イメージを体現しています。実際に、保険ブランド「TOUGH(タフ)」のテレビCMやウェブ動画に登場し、親しみやすいマスコットとして活躍しています。

また、交通安全や防災について親子で学べる絵本・動画コンテンツが制作され、無料のLINEスタンプ配信などデジタル施策でも話題を集めています。

LINEスタンプズ
性格おおらかで頼もしい父グマと、好奇心旺盛で明るい子グマ
好きなものドライブ・ピクニック
誕生年2010年
特技・特徴白クマ親子の仲良しコンビ
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その他の保険会社のキャラクター【主な例】

上記以外にも、多くの保険会社が個性豊かなキャラクターを活用しています。ここでは代表的な例をいくつかご紹介します。

かんぽ生命「かんぽくん」

「かんぽくん」はウサギの男の子のキャラクターです。わくわくすることや食べることが大好きで、晴れた日のお散歩や誰かの夢を聞くのを楽しみにしているという、好奇心旺盛で愛らしい設定になっています。

いつでもどこでも“ぴょんっ”と現れて寄り添ってくれる存在として、簡易保険(かんぽ)の親しみやすさを象徴しています。

かんぽ生命 オフィシャルサイト
出身地神奈川県
好物イワシの缶詰
趣味海辺の散歩(でも、かなづち)
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オリックス生命「バクバク」

「バクバク」は夢の国からやって来たアリクイの男の子で、健康マニアというユニークなプロフィールです。人々の“不安(フアン)”を食べて“安心(アンシン)”に変えることが特技という設定で、保険の役割そのものを体現したキャラクターと言えます。

デザインは交通系ICカード「Suica」のペンギンなどを手がけたイラストレーター坂崎千春氏が担当しており、シンプルながら万人に愛される仕上がりが印象的です。バクバクはオリックス生命の広告やSNSでも登場し、「不安を食べてくれる頼もしい味方」として発信されています。

誕生日12月9日 ※七十七銀行創業記念日
好きな食べ物宮城のおいしいものぜ〜んぶ!
性格しっかり者、聞き上手、勉強熱心
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損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「ポンポン」

タヌキの「ポンポン」はひまわり村出身で、ひまわりと笑顔が大好きな明るい性格。語尾に「ポン」をつけて話すのが特徴で、「他を抜きんでるよう頑張るポン!」と自身の名前とかけたセリフを持っています。ポンポンはゆるキャラグランプリにも挑戦しており、2014年には企業部門で7位に入賞するなど健闘しました。

こうした大会への参加はキャラクターそのものの認知度アップに寄与し、同社のブランドをアピールする絶好の機会となっています。

スタリコ
特徴いつもみんなと仲良く遊んでいる元気なリスの男の子。「たまの森」が大好き。
誕生日12月26日
性格好奇心旺盛で誰とでもすぐに仲良しになる
プロフィール設定

東京海上日動あんしん生命「あんしんセエメエ

執事の格好をしたヒツジのキャラクター「あんしんセエメエ」が有名です。名前は社名の「安心生命」をひねったもので、羊の執事というユーモラスな設定になっています(職業:ひつじの執事、性別:男性、出身地:北国…などユニークなプロフィールが公式サイトで紹介されています)。

セエメエは同社のCMやパンフレットで“案内役”を務めるほか、無料のLINEスタンプにもなりました。特にLINEスタンプはユーザーに好評で、一度無料配信したものが「ぜひ日常会話で使ってください♪」との触れ込みで有料復刻されるほどです。このようにグッズ展開やデジタルコンテンツでも人気を博し、キャラクターが顧客接点を増やす好例となっています。

東京海上日動あんしん生命 オフィシャルサイト

他にも様々なキャラクターが登場中!

この他にも、各社オリジナルキャラクターが続々と登場中です。例えば、大樹生命の「こつりん。」は社のコミュニケーションスローガン「こつこつきちんと」を体現したリスのキャラ、太陽生命の「いかなキャット」は涙もろく世話好きな女の子の猫キャラ、ネオファースト生命の「ネオちゃんず」は社名ロゴから生まれた8人組の真っ白な仲間たち、はなさく生命の「はなさくファミリー」は世界に幸せの花を咲かせる使命を持ったゾウの家族、メディケア生命の「ハート一家(メディくん・ケアちゃん)」はハート型の顔と太陽のたてがみを持つ家族キャラ…といった具合に、多種多様です。

それぞれのキャラクターが企業理念や商品コンセプトを体現するよう工夫されており、キャラクターを通じて各社のメッセージがお客様に伝わりやすくなる効果が期待できます。

一方で、オリジナルを持たず他社の人気キャラクターと提携する戦略をとる会社もあります。例えば、住友生命では世界的人気キャラのペンギン「ピングー」をイメージキャラクターに起用しており、第一生命は1980年代からディズニーのキャラクター(ミッキー・ミニーなど)を広告宣伝に活用してきました。こうした有名キャラとのコラボは認知度を借りて短期間で話題を集めるメリットがありますが、長期的にはライセンス契約期間や他社も同じキャラを使う可能性など制約もあります。契約のあるタレントや借用キャラクターは使えなくなるリスクがありますが、自社オリジナルのキャラであればそうした心配はありません。長期のブランド資産として育てられる点で、独自キャラクターを持つ価値は大きいと言えるでしょう。

ファイマケ代表 苛原寛

キャラクターはただ可愛いければいいわけではありません。ファンを獲得するには、キャラクター作成の理由やストーリーが重要です!

保険会社キャラクターの活用事例(SNS・デジタル編)

最後に、保険会社によるキャラクター活用の具体例をいくつかご紹介します。SNS上やデジタル施策でキャラクターが「企業の顔」として成功している事例です。

日本生命(Xでの発信・デジタル対話施策)

日本生命は公式X(Twitter)アカウントでキャラクターのニャッセイを積極的に登場させています。例えば投稿のプロフィール画像をニャッセイに設定し、「ニャッセイを探せ!」と題した画像探しクイズを定期的に実施するなど、キャラクターが運用しているような親しみある情報発信が特徴です。これにより金融情報だけでなく季節の話題やミニゲーム的コンテンツを提供し、ユーザーとのエンゲージメントを高めています。

さらに前述のとおり、ニャッセイを活用した対話型のチャットボット(キャラクタープラットフォーム)を導入することで、双方向のコミュニケーションにも成功しました。

キャラクター経由なら気軽に質問や相談ができるという心理効果で、若年層からのアクションが増加したのです。日本生命の例は、SNS投稿からチャット接客までキャラクターが一貫して顧客接点を担う先進的な事例と言えるでしょう。

第一生命(デジホのキャラクター活用)

第一生命が2023年に立ち上げたデジタル完結型保険ブランド「デジホ」では、リスのキャラクター「みまもリス」を前面に打ち出したSNS運用を行っています。公式Xアカウントでは、キャラクターのみまもリスと中の人(担当者)のゆるいやり取りや4コマ漫画風の投稿が展開され、ハッシュタグ「#みまもリスおしごと日記」で日常のストーリーを発信しています。

例えば「みまもリス」がオフィスで働く様子や保険について学ぶ姿をコミカルに描き、フォロワーとの共感を生む工夫がされています。これは単に商品情報を発信するのではなく、キャラクターを主人公にしたコンテンツマーケティングと言えます。結果としてブランド認知の向上だけでなく「親しみやすい保険」のイメージ形成に寄与しており、新規参入ブランドであるデジホの差別化要因となっています。

東京海上日動あんしん生命(LINEスタンプ・グッズ展開)

東京海上日動あんしん生命の「あんしんセエメエ」は、自社サイトに「セエメエの部屋」という特設ページを設けてキャラクター情報や壁紙ダウンロードを提供するなど、ファン育成にも力を入れている点が特徴です。

中でもヒットしたのがLINEスタンプの展開で、セエメエのスタンプは過去に無料配布したところ好評を博し、有料版が復刻販売されるほどの人気コンテンツとなりました。スタンプの台詞には「了解ですぅ~」など執事キャラらしい丁寧でユーモラスな表現が用いられ、日常会話で使いやすいと利用者から好評でした。さらにセエメエは着ぐるみとしてイベントや新聞広告にも登場しています。

日本経済新聞の広告企画では、セエメエがマイクを手に新商品を紹介するクリエイティブが掲載され、思わず目を引くデザインで注目を集めました。

NIKKEI BRAND VOICE 公式Facebook

このようにマルチチャネルでキャラクターを活用することで、SNS世代から新聞読者まで幅広い層にリーチしています。東京海上日動あんしん生命の事例は、伝統的媒体とデジタル媒体の双方でキャラクター戦略を展開し、ブランド親和性を高めている好例と言えるでしょう。

出身テックまんランド
性格新しいもの好き。おだてに弱いがやさしいくま
困っていること整理整頓が苦手。がまぐちの中がちょっぴりカオス
プロフィール設定

保険会社がキャラクター活用で成功するポイント

ここまで各社のキャラクター事例を紹介してきましたが、ただキャラクターを導入すれば必ず成功するわけではありません。成果を上げるには、戦略的な設計と継続的な運用が不可欠です。最後に、金融機関がキャラクターマーケティングで成果を上げるための4つのポイントを解説します。

ターゲットと伝えたい企業イメージを明確にする

キャラクター制作で最も重要なのは、「誰に向けて」「どんな印象を与えたいか」を明確にすることです。若年層の親近感を狙うのか、シニア層に安心感を訴求するのか、あるいは地域密着の温かみを出したいのか。その方向性によって、デザインのトーンもキャラの口調(言葉遣い)もまったく変わってきます。

この設計が曖昧なまま進めてしまうと、ターゲットに刺さらないか、企業イメージと乖離したキャラクターが生まれてしまう可能性があります。まず最初に、自社ブランドで伝えたいメッセージや感じてほしい印象を言語化し、それに合致するモチーフ(動物や人物など)と表現方法を選定しましょう。

例えば、若者にアプローチしたいなら可愛らしく親しみやすい動物を、地域らしさを出したいなら地元にゆかりのあるモチーフを採用するといった判断基準が生まれます。日本生命の「ニャッセイ」が頭文字Nの猫であるように、企業の象徴や名前を反映させるデザインもブランディング効果を高めるポイントです。

時代のトレンドにあったデザインにする

キャラクターデザインには時代ごとの流行があります。それを無視すると「古臭い」印象を与えてしまいかねません。特に若年層をターゲットにする場合、デザインの今っぽさ(トレンド感)は認知拡大やSNSでの拡散に大きく影響します。

近年はシンプルで愛嬌のあるゆるキャラ風デザインや、あえて2頭身・3頭身の可愛いらしさを強調したキャラが人気です。一方でSDGsの流れから動物モチーフが好まれる傾向もあります。

自社の伝えたい世界観を踏まえつつ、現代のユーザーに受け入れられやすいテイストに仕上げることが大切です。例えばオリックス生命のバクバクは、ゆるキャラ的な丸みのあるフォルムとシンプルな表情で万人受けするデザインになっており、制作者にサンリオキャラなどを手がけたプロを起用することでクオリティと普遍性を両立しています。デザイン段階では若手社員やマーケティング担当者から意見を募り、「古くないか」をチェックするプロセスも有効でしょう。

グッズ・着ぐるみ化を見据えたキャラクター設計

キャラクターの魅力は、SNS上だけでなくリアルな場でも活躍できる点にあります。ぬいぐるみやノベルティ、着ぐるみとしてイベントに登場させるなど、立体的な活用ができるかどうかも意識しましょう。

デザインがあまりに複雑すぎると着ぐるみ化・グッズ化が難しくなるため、シンプルで再現性の高いフォルムにしておくことがポイントです。

実際、みずほ銀行の「あおまる」は丸みを帯びた可愛らしいフォルムで、着ぐるみにしても魅力が損なわれないデザインとなっています。横浜銀行の「はまペン」もペンギン型のシンプルな形状で、貯金箱やぬいぐるみなどグッズ展開が豊富に行われています。

グッズ化によってお客様がキャラクターを手元に置ける機会が増えれば、日常的にブランドを想起してもらえる効果があります。さらにSNSキャンペーンでキャラグッズをプレゼントすれば、新規ファン獲得にもつながるでしょう。キャラクターを制作する際は、紙面やデジタル上の平面だけでなく立体化した姿をイメージして設計することをおすすめします。

社内で“キャラクターを育てる”文化づくり

キャラクターは「作って終わり」ではなく、継続的に露出し顧客の記憶に刷り込んでいくプロセスが不可欠です。どんなに魅力的なキャラクターでも、社内が活用に消極的では浸透しません。実際、キャラクターを制作したもののほとんど活用されず社屋の受付にぬいぐるみが置いてあるだけ…という状況に陥っている企業も少なくありません。

そうならないためには、全社的にキャラクターを盛り立てる文化を醸成することが大切です。具体的には、広報や販促物で積極的にキャラを登場させるルールを作ったり、営業現場でもキャラ名を出して親しみやすく話しかけるようトークスクリプトに組み込んだりする工夫が考えられます。

また、キャラクターの公式SNSアカウントを運用したり、グッズを社内外に配布したりしてキャラの露出機会を最大化する努力も重要です。例えば、りそな銀行ではグループ横断で「りそにゃ」をブランドの顔として位置づけ、ポスターからSNSまで一貫して起用したことで大きな成功を収めました。

金融機関のキャラクター制作はファイマケで!

ファイマケは、金融業界に特化したマーケティング支援会社です。キャラクター開発をはじめ、ブランド戦略設計からSNS運用までをワンストップで支援し、金融業界ならではの信頼性を損なわずに、親しみやすさを両立した発信を実現します。

制作チームには、金融マーケティングやブランディングに精通したスタッフが在籍。すべてのコンテンツは1級ファイナンシャル・プランニング技能士である代表・苛原が確認・監修し、品質を担保します。

  • 「キャラクターを作りたいが、どこから手を付ければよいかわからない」
  • 「既存キャラを効果的に活用したい」

といった課題も、金融領域に特化した知見をもとに解決可能です。

まずは無料相談で、貴社の課題や目指すブランド像をお聞かせください。ファイマケが、金融機関にふさわしい戦略的なキャラクターブランディングをともに設計します。

ファイマケ代表 苛原寛

ファイマケでは大手金融機関のキャラクター制作実績がございます。ぜひ、お気軽にご相談ください!

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著者情報

苛原 寛のアバター 苛原 寛 株式会社ファイマケ 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒。東京海上日動火災保険で3年間法人営業を担当した後に起業。金融機関のSNS運用代行やWebコンテンツ制作・マーケティング支援を専門におこなう。
制作に携わった金融コンテンツは1万件以上。Xフォロワーは8,000人超。1級ファイナンシャル・プランナーの資格を保有。

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