保険業界の動画制作会社の選び方|費用の相場から募集文書審査対応まで徹底解説!

「動画制作会社に依頼して商品説明動画を作ったが、募集文書審査で大幅な修正を求められ、撮影済みの動画が使えなくなった」「保険業法を理解している制作会社をどう見極めればいいか分からない」「代理店の営業マンの高齢化が進み、動画で新規開拓を打開したいが何から始めればいいか分からない」、こうした悩みを抱えている保険会社・代理店の担当者は少なくありません。

本記事では、金融業界に特化したSNS運用支援を行う筆者(ファイマケ代表・苛原寛)が、保険業界の動画制作を募集文書審査プロセス・保険業法第300条対応まで踏まえて解説します。損保ジャパン・明治安田生命・SOMPOひまわり生命保険の実在事例、費用相場、制作会社選びの5つのチェックポイントまで一気通貫でご紹介します。

保険業界の動画制作は、一般的な動画制作会社に発注するだけでは「審査で止まる」というリスクを抱えています。これから動画制作会社を探す方にも、すでに審査で苦労した経験がある方にも、ぜひ参考にしてください。

株式会社ファイマケでは金融業界に特化したSNS運用支援を提供しています。
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この記事はこんな人におすすめ

・動画制作会社を探しているが、保険業法・募集文書審査に対応できる会社かどうか判断できない方
・動画制作を発注したが、審査で止まってしまった経験がある方
・代理店の営業マン高齢化・新規開拓の枯渇を、動画による集客で打開したいと考えている方
・動画制作費用の相場感が分からず、予算設計に不安がある方

この記事を書いた人
苛原寛のアバター 苛原寛 株式会社ファイマケ 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒。東京海上日動火災保険で3年間法人営業を担当した後に起業。金融機関のSNS運用代行やWebコンテンツ制作・マーケティング支援を専門におこなう。制作に携わった金融コンテンツは1万件以上。Xフォロワーは8,000人超。1級ファイナンシャル・プランナーの資格を保有。著書『選ばれる金融機関になるためのSNS戦略(金融財政事情研究会 出版)』

目次

保険業界で動画活用の重要性が高まっている背景

保険という「複雑で無形」な商品特性と動画の相性

保険は、契約内容が複雑で目に見えない「無形サービス」という商品特性を持ちます。パンフレットや対面説明だけでは伝えきれない保障の範囲・支払い条件・具体的な利用シーンを、映像と音声を使って視覚的に伝えられる点は、動画という表現形式ならではの強みです。

保険代理店の減少と新規開拓の担い手不足

日本損害保険協会の統計によると、2024年度末の損害保険代理店実在数は14万138店で、前年度末から1万514店減(7.0%減)となっており、代理店数の減少傾向が続いています。背景には募集人の高齢化に伴う廃業もあるとされ、従来は紹介・地域内の口コミが新規顧客の主要な入口だった代理店で、この担い手が細っている構造が指摘されています。若年層は保険を検討する際にまず検索・SNSで情報収集する行動が一般化しており、代理店がこの入口に立てていない状態が続くと、将来の顧客接点が構造的に細っていくリスクがあります。

営業担当者個人の対面力・人脈に依存した新規開拓が先細る中、動画は特定の担当者に依存せず「会社として一定品質の情報を届け続けられる」という点で、この構造的な課題への現実的な打開策になります。スタッフ紹介動画で「どんな人が対応してくれるのか」を事前に伝えることで、来店前の不安を減らし、来店後の商談をスムーズにする効果も期待できます。

大手生損保は既に動画活用に踏み出している

こうした状況を受けて、損保ジャパン・明治安田生命など大手生損保各社が、公式YouTubeチャンネルを通じた商品説明・企業ブランディングに本格的に取り組み始めています。

保険業法第300条という同じ制約下にありながら動画活用を進める大手が増えるほど、消費者が保険会社・代理店を比較検討する際に「動画で情報発信していない先」が相対的に見劣りしやすくなります。動画に着手できていない保険会社・代理店にとっては、比較検討の土俵に乗れないまま認知の機会を失うリスクが高まっている状況といえます。

保険業界の動画活用事例3選

ここからは、保険業界における動画活用事例を紹介します。

①損保ジャパン|商品訴求・企業姿勢・採用を使い分ける複合運用

損保ジャパンは公式YouTubeチャンネルで、対象・目的の異なる複数タイプの動画を使い分けて公開しています。

商品訴求動画としては、損保ジャパンの提供するドライブレコーダーの設置方法を動画で説明することで、営業担当者による対面説明を前提とせず、契約後の設定作業を動画で完結できるようにする、サポートコスト削減型の活用をしています。また、火災保険の保険請求フローをイラスト・映像付きでわかりやすく紹介する動画も公開しており、いずれも動画だからこそできる商品訴求を実現しています。

企業姿勢の可視化という点では、「その声を安心に変えて」シリーズが象徴的です。「電気自動車の充電切れは補償されるのか」「聴覚障がいの私がもし事故にあったら」など、実際にお客様から届いた声に対してどのように対応したかをドラマ仕立てで描いています。商品を売る動画ではなく、支払い時の対応品質や顧客対応の姿勢を可視化する設計が特徴です。

専用ページ内にエピソードの概要と公式YouTubeへの導線があり、動画に遷移できる構成となっています。

このほか、営業部門・保険金サービス部門の紹介動画、活躍する社員のインタビュー動画など採用・社員紹介を目的とした動画も公開しています。

ファイマケ代表 苛原寛

損保ジャパンの運用で参考になるのは、「その声を安心に変えて」のような、保険金支払い部門の実話エピソードを起点にした動画です。商品を売る動画ではなく「支払い時の対応品質」を可視化している点で、保険は契約時よりも支払い時の信頼が重要という業界の本質を、動画というフォーマットで伝えている好例だと考えています。
あわせてドライブレコーダー設置動画のように、サポートコストを下げる実務的な動画活用も行っている点は、保険会社の動画活用が「認知」だけでなく「運用コストの削減」にも及んでいることを示しています。

②明治安田生命|実話エピソード・エンタメコラボ・子育て支援で間口を広げる複合運用

明治安田生命は「明治安田公式YouTubeチャンネル」で、テレビCM・WEBCM・アスリート紹介動画に加え、テーマ・シリーズものの動画を継続的に公開しています。

「写真でつづるほんとうの物語」シリーズは、契約者本人への取材をもとに、実際の写真を使用して制作された実話のエピソード動画です。産後3ヵ月というタイミングで乳がんの診断を受けた女性が「ずっと一緒にいたい、この家族と」と願う物語や父親のがん宣告を受けた娘が恩返しを考える物語など、それぞれ本人の写真とナレーションで描いています。保障内容の説明を前面に出さず、家族の実話をドキュメンタリー的に見せる構成です。

このほか、TVアニメ『はたらく細胞』とコラボレーションし人気声優を起用してがん対策への理解を促すアニメーション動画、臨床発達心理学の専門家が「イヤイヤ期」の子どもとの向き合い方を解説する子育て支援動画や法人向けにESG評価サービスを紹介する動画など、対象者・訴求内容ともに幅広いジャンルのコンテンツを継続的に公開しています。

いずれのコンテンツも商品訴求一辺倒ではなく、実話エピソード・子育て支援・エンタメコラボといった間口の広いテーマを織り交ぜることで、保険に直接関心がない層にもリーチできる設計になっている点が特徴です。

また、YouTubeだけでなく商品紹介ページにも動画を活用しています。「エピローグ・レター」という契約者が家族に宛てて書いた手書きメッセージを、死亡保険金の支払い後に画像データとして受取人へ届けるサービス紹介において、受取人の方の声やイメージ動画を公開しています。保険金支払いという事務手続きの先にある「想いを届ける」という付帯サービス自体を動画化している点が特徴です。

ファイマケ代表 苛原寛

明治安田生命のYouTube運用で特に参考になるのは、「写真でつづるほんとうの物語」のような実話エピソード動画です。商品の保障内容を説明する前に、契約者本人の実体験を家族の物語として見せることで、保険という商品が果たす役割を感情面から伝えています。「エピローグ・レター」のように、保険金支払いという事務手続きの先にある付帯サービスまで動画化している点も、単なる商品訴求に留まらない設計だと感じています。

③SOMPOひまわり生命保険|ドラマ形式で商品理解やブランドの世界観を伝える設計

SOMPOひまわり生命保険は、商品「健康のお守り」の紹介動画で、実際に起こり得るシチュエーションをドラマ形式で紹介する構成を採用しています。商品スペックを先に説明するのではなく、「自分にも起こりうる状況」を先に見せることで、保険という無形商品の必要性を感情面から理解させる設計です。

また、損保ジャパンがビジョンとして掲げる「健康応援企業」としての価値をより多くの方に知ってもらうことを目的に、縦型ショートドラマ『ひまわり荘へようこそ』を制作、公式TikTokアカウントや公式YouTubeチャンネルで公開しました。スマートフォンでの動画視聴、特に若年層の縦型動画視聴時間の増加を踏まえ、縦型ショートドラマという表現形式を採用したと公表されています。

「健康応援企業」というビジョンのもと、保険本来の役割(Insurance)と健康をサポートする機能(Healthcare)を組み合わせた独自コンセプト「Insurhealth」を、SNSで理想の生活を発信し合う時代における「自分らしさ」探しの物語として描いており、商品を直接訴求せず、ブランドの世界観を伝える設計です。

ファイマケ代表 苛原寛

「健康のお守り」のドラマ形式動画が示すのは、商品スペックを説明する前に「自分にも起こりうる状況」を先に見せる構成の有効性です。保険という無形商品の必要性を、テキストの説明より先に感情で理解させる設計は、複雑な商品性を持つ保険商品の説明動画における一つの型として参考になります。『ひまわり荘へようこそ』のように、YouTubeとは別にTikTok限定の縦型ショートドラマを制作している点も参考になります。媒体特性に合わせて表現形式そのものを変える設計は、保険会社の動画活用として一歩進んだ取り組みだと感じています。

3事例に共通する設計

3つの事例を横断して見えるのは、いずれも動画のラインナップを商品説明だけに絞らず、実話エピソード・ドラマ形式・企業姿勢の可視化・採用といった多様な目的で使い分けている点です。商品を直接売る動画は一部に留め、健康啓発・感情理解・対応品質という間接的な価値を伝える動画を組み合わせているのが3社に共通する設計です。

保険業法第300条の制約下で商品を直接訴求しづらいという構造は、裏を返せば「商品以外の価値」を伝える動画設計の巧拙が差別化要因になるということでもあります。

保険業界の動画制作にかかわる法規制の全体像

保険業法第300条第1項が動画制作にかかる理由

保険業法第300条第1項各号は、保険募集における禁止行為を定めています。動画制作において特に注意が必要なのは、第6号(不当な比較表示)第7号(断定的判断の提供)です。「他社より確実にお得」といった比較表現、「将来必ず安心できます」といった断定的な表現は、この条項に抵触するリスクがあります。

規制が縛っているのは「断定」であって「説明」ではない

保険業法第300条1項を意識するあまり、動画制作自体を諦めてしまう広報担当者を見かけることがあります。しかし規制が縛っているのは「断定的な収益・保障表現」であって、「商品の仕組みを分かりやすく説明すること」自体は禁止されていません。SOMPOひまわり生命の事例のように、ドラマ形式で商品の必要性を伝える手法は、断定的な表現を使わずに商品理解を促す設計として成立しています。

少額短期保険・代理店における体制整備義務

2026年6月に施行された改正保険業法では、「特定大規模乗合保険代理店」に対する体制整備義務(法令等遵守責任者・統括責任者の設置)が新設されました。動画制作のガバナンスも、この体制整備の一部として位置づけられる傾向があります。少額短期保険業者・代理店で動画制作を検討する際は、この体制整備の状況も踏まえた進行管理が必要です。

変額保険・外貨建保険の動画は金商法の二段構えになる

変額保険・外貨建保険のように運用実績に応じて将来の受取額が変動する商品を扱う動画は、保険業法第300条に加えて、金融商品取引法第37条(広告等の規制)・第38条(断定的判断の提供の禁止)が二段構えで適用されます。「必ず増える」「利回りが確実」といった表現は、保険業法・金商法の両方に抵触するリスクがあるため、審査部門と法務部門の両方の確認が必要になるケースが多く、通常の商品説明動画よりも審査リードタイムが長くなる傾向があります。動画制作会社を選ぶ際は、変額・外貨建商品を扱った経験があるかどうかも確認しておくと、後工程での混乱を防げます。

保険業界の動画制作が「審査で止まる」原因

原因①動画を完成させてから審査に出す発注順序

保険会社が動画制作を発注する際、多くの制作会社は「動画を完成させてから審査に出す」という順序で進めてしまいます。

台本・絵コンテの段階で審査部門と表現の方向性をすり合わせないまま撮影・編集まで進めてしまうと、完成後の審査で修正指示が入った際に撮影済みのカットがまるごと使えなくなり、時間とコストが無駄になるリスクがあります。

原因②企画から公開まで複数部門が関わる多段階の審査構造

保険会社の商品説明動画は、企画立案(広報部・マーケティング部)から募集文書審査部門(広告審査委員会)、法務・コンプライアンス部門、必要に応じて商品部門・支払部門・数理部門の複眼チェックを経て、投稿・公開まで進むという多段階の構造になっています。

この審査フローに動画制作会社が不慣れだと、各部門からの指摘に一つずつ後追いで対応することになり、差し戻しのたびに撮影のやり直しが発生しかねません。

原因③商品特性によって適用法令・審査ルートが変わることを想定していない

変額保険・外貨建保険のように金融商品取引法が重なる商品や、インフルエンサー・タレントを起用し景品表示法・ステマ規制が絡む企画は、通常の商品説明動画とは異なる審査ルート(法務部門・金商法担当部署の追加確認等)が必要になります。

動画制作会社がこの商品特性ごとの違いを想定していないと、企画段階では想定していなかった部門の確認が土壇場で入り、スケジュールが後ろ倒しになるケースがあります。

ファイマケ代表 苛原寛

保険業界の動画制作で多い失敗パターンは、動画を完成させてから募集文書審査に出すという順序です。台本段階で審査部門と表現の方向性を合意しておくだけで、この振り出しリスクは大きく減らせます。動画制作会社選びの段階で、このプロセスを理解しているかどうかを確認することをお勧めしています。

募集文書審査を通過するための実務プロセス

審査部門を「後から通す相手」ではなく「一緒に作るパートナー」にする

募集文書審査で動画制作が止まる最大の原因は、審査部門を「動画完成後に通す相手」として位置づけていることにあります。企画段階から審査部門を巻き込み、「何を言ってよくて、何がNGか」の型を先に合意しておくことで、個別動画の審査を簡略化できるフローに移行できます。

実務的な回避策として観察されているのは、以下の3パターンです。

  1. 型・テンプレートを先に審査承認
    動画の構成テンプレートを先に審査部門と合意し、個別動画は同型運用で簡易審査に移行する
  2. 月単位の一括承認
    投稿・公開のたびに個別審査を求めるのではなく、月単位でまとめて審査するフローに移行する
  3. 審査基準を内在化した台本提出
    外注パートナーが事前に審査基準を理解した台本を提出することで、内部審査の時間を短縮する
ファイマケ代表 苛原寛

募集文書審査で動画制作が止まる最大の原因は、審査部門を「後から通す相手」で見ていることです。企画段階から審査部門を「一緒に作るパートナー」として巻き込む設計に変えるだけで、進行スピードが大きく変わる傾向があります。

NGワード・表現リストを台本作成前に共有する

制作に入る前に、保険業法上NGとなる表現(断定的な収益・保障表現、不当な比較表現等)を一覧化し、台本ライター・ディレクターと事前に共有しておくことで、審査での指摘事項を事前に潰し込め、差し戻しの回数を減らせます。審査部門が過去に指摘した表現例を蓄積し、社内ナレッジとして制作会社に共有できる体制を整えておくと、動画ごとの審査がさらにスムーズになります。

審査プロセスの標準的なリードタイム

保険会社の商品説明動画は、企画立案から募集文書審査担当・法務担当の複眼チェックを経るため、投稿1件あたり1〜2週間、場合によっては1ヶ月かかることが常態化しています。動画制作のスケジュールを組む際は、このリードタイムを制作日程に組み込んでおくことが欠かせません。

保険業界の動画制作会社を選ぶ際の5つのチェックポイント

チェックポイント①保険業法の理解度を条文レベルで確認する

動画制作会社を選ぶ際、私が保険会社・代理店の方にお勧めしているのは、「保険業法第300条1項6号・7号の趣旨を説明してください」と実際に聞いてみることです。この質問に即答できる制作会社は、体感で数えるほどしかない印象です。条文を諳んじられること自体が目的ではなく、「条文ベースで台本を書ける人がチームにいるか」が、審査差し戻しの回数に大きく影響します。

ファイマケ代表 苛原寛

動画にインフルエンサー・タレントを起用する場合、保険業法に加えて景品表示法(優良誤認・有利誤認)とステマ規制への対応も必要になります。「PR」「広告」等の明示義務を理解しているかどうかも、著名人起用を検討する際の制作会社選びのポイントとなります。

チェックポイント②募集文書審査フローへの対応経験

過去に保険会社・代理店の動画制作で、募集文書審査部門とのやり取りを経験しているかどうかを確認します。審査フローを理解していない制作会社は、台本の差し戻しが繰り返され、進行が滞留するリスクが高くなります。

チェックポイント③費用相場感の妥当性

保険業界向け動画制作の見積もりが、一般的な相場から大きく外れていないかを確認します。

チェックポイント④二次活用設計への理解

動画をYouTubeだけに留めず、SNS(Instagram・TikTok)への二次展開まで見据えた撮影設計ができるかどうかも重要な選定基準です。動画単体では来店型保険ショップの新規開拓に直接つながりにくいという課題もあるため、YouTube・自社サイトに置いた動画をInstagram・TikTokのショート動画として二次展開し、地域指定配信と組み合わせることで来店検討層への接触機会を増やせる設計まで提案できるかどうかも確認しておきたいポイントです。

また、制作会社によっては、納品後の二次利用(SNS用への切り出し・再編集など)に追加の許諾や費用が必要な契約になっているケースがあります。契約時に二次利用の範囲・追加費用の有無を確認しておくことをお勧めします。

ファイマケ代表 苛原寛

来店型保険ショップ・代理店の場合、YouTube用に撮った動画をInstagram・TikTokにそのまま転用するだけでは効果が出にくい傾向があります。地域指定配信と組み合わせて来店検討層に接触機会を作れる設計まで提案できるかどうかが、二次活用設計への理解を見極めるポイントだと考えています。

チェックポイント⑤代理店の営業マン高齢化・新規開拓課題への理解

代理店の新規開拓が枯渇する背景の一つに、紹介・口コミという従来の入口だけに依存してきた構造があります。動画は営業マン個人の力量に依存せず、会社として一定品質の情報発信を継続できる手段です。スタッフ紹介動画で「誰が対応してくれるか」を事前に見せることは、来店前の不安を減らし、結果的に来店後の商談をスムーズにする効果も期待できると考えています。

営業マンの高齢化・新規開拓の枯渇という業界課題を理解し、動画をその打開策として位置づけて提案できる制作会社かどうかも確認すべき点です。とりわけ来店型保険ショップ・代理店にとっては、この課題への対応が制作会社選びの重要な軸になります。

保険業界の動画制作費用相場と予算別の進め方

動画制作の一般的な費用相場

動画制作の平均発注金額は81.5万円、中央値は54.0万円というデータがあり、50万〜100万円の価格帯が28%で最多、10万〜100万円の範囲でおよそ8割を占めるとされています。

見積もりは企画費(10万〜50万円)・人件費(50万〜200万円)・諸経費(10万〜50万円)の合算で構成されるのが一般的です。保険業界の場合、この制作費に加えて、募集文書審査の対応コスト(リードタイム・修正対応にかかる時間)まで含めて検討する必要があります。

ファイマケ代表 苛原寛

動画制作の予算は平均80万円前後という調査データがありますが、保険業界の場合はこの制作費だけでなく、募集文書審査の対応コスト(リードタイム・修正対応)まで含めて検討する必要があります。制作会社選びの段階で、この審査対応まで一緒に設計できるパートナーかどうかを確認することをお勧めしています。

予算別の進め方

来店型保険ショップ・代理店の動画制作予算は月10万〜100万円台が中心ですが、大手代理店向けの提案をベースにした制作会社では、この規模感に対応しきれないケースも少なくありません。制作会社を選ぶ際は、自社の予算規模に合わせた進め方を柔軟に提案できるかどうかも重要な基準になります。

  • 月10万〜30万円台(少額短期保険・小規模代理店向け)
    スタッフ紹介動画・商品説明の簡易版など、簡易編集の動画から着手し、審査を通過した「型」を確立してから本格的な制作に進むのが現実的です。
  • 月30万〜100万円台(中堅代理店・少額短期保険向け)
    商品説明動画(アニメーション込み)や、YouTube+SNSの二次活用を見据えた撮影設計まで対応できる予算感です。
  • 月100万円以上(大手生損保向け)
    著名人起用のCM、大規模なブランディング施策まで対応可能ですが、審査プロセスもより多層になるため、進行管理の重要性が増します。

動画制作を「単発」で終わらせないための設計

保険業界の動画も、他の金融業態と同様に、1回の撮影で複数媒体への展開を見越した設計にすることで、制作コストを抑えながら接点を増やせます。

たとえばYouTube用の長尺インタビューを撮影する際に、そこから15〜30秒の見どころをショート動画として切り出せるように、あらかじめ「使えるカット」を意識して撮影しておくことで、そこから15〜30秒のショート動画をInstagram・TikTokに展開できます。逆に、媒体を決めずに撮影してしまうと、後から「この尺では使えない」という事態になり、追加の撮影コストが発生します。

保険業界の動画制作はファイマケへ

保険業界の動画制作は、一般的な制作会社に発注するだけでは「募集文書審査で止まる」というリスクを抱えています。明治安田生命のブランディングと健康啓発の複合運用、SOMPOひまわり生命のドラマ形式による商品理解促進、損保ジャパンのカスタマーセンター可視化という3つの実在事例が示すのは、審査を通過しながら商品理解・企業信頼を伝える設計が可能だという事実です。

株式会社ファイマケは、金融業界に特化したSNS運用支援会社です。代表の苛原寛が、動画の企画段階から保険業法第300条への実務対応、募集文書審査部門との連携方法、そして制作後のYouTube・Instagram・TikTokでの二次活用・運用までを一気通貫で支援します。金融コンテンツ制作実績は累計1万件以上にのぼり、銀行・信用金庫・証券・FP・保険会社・保険代理店の各カテゴリにわたる支援実績があります。

「動画制作会社に発注したが、募集文書審査で止まってしまった」「保険業法を理解した制作会社が見つからない」「代理店の営業マン高齢化を動画で打開したいが何から始めればいいか分からない」など、どの段階でもお気軽にご相談ください!

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著者情報

苛原 寛のアバター 苛原 寛 株式会社ファイマケ 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒。東京海上日動火災保険で3年間法人営業を担当した後に起業。金融機関のSNS運用代行やWebコンテンツ制作・マーケティング支援を専門におこなう。
制作に携わった金融コンテンツは1万件以上。Xフォロワーは8,000人超。1級ファイナンシャル・プランナーの資格を保有。
著書『選ばれる金融機関になるためのSNS戦略(金融財政事情研究会 出版)』

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