【クレジットカード会社のSNS担当者必見!】クレジットカードのSNS活用事例4選|成功の法則をプロが解説

クレジットカード業界において、SNSはいまや新規会員獲得やブランディングに欠かせないマーケティング手段となりました。とはいえ、「どのSNSが自社に合っているのか」「他社はどんな投稿で成果を出しているのか」「景品表示法などのコンプライアンスを守りながらどう発信すればいいのか」と頭を悩ませている担当者も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、金融機関のSNS運用支援を手がける専門家である株式会社ファイマケ代表・苛原 寛が、クレジットカード会社のSNS活用事例を4つ紹介。各社がどのSNSをどう活用し、何が成果につながっているのかを具体的に解説します。さらに、「やりがちな失敗例」など、他の記事ではなかなか語られないリアルな視点にも踏み込んでいます。
これからSNS運用を始めたい方はもちろん、すでに運用しているけれど成果が出ていないとお感じの方にも、明日からの改善に役立つヒントが必ず見つかるはずです。
・クレジットカード会社のSNS担当を任されたが、何から始めればいいか分からない方
・SNSを運用しているが、フォロワーが伸びず効果を実感できていない方
・他社のクレジットカード会社がどんなSNS施策をやっているか知りたい代理店担当者
・コンプライアンスを守りながら成果につながるSNS運用の方法を知りたい方
クレジットカード会社がSNSに取り組むべき理由
キャッシュレス化の急速な普及により、クレジットカード市場はかつてないほど競争が激化しています。そうした環境の中で、SNSはクレジットカード会社にとって単なる情報発信ツールにとどまらず、新規会員獲得からブランディング、顧客との関係構築まで幅広い役割を担う存在になっています。
まずは、クレジットカード会社がSNSに取り組むべき理由を3つ整理します。

新規会員獲得の競争が激化している
クレジットカード市場では、年会費無料カードの普及やポイント還元率の向上により、各社の差別化が難しくなっています。テレビCMや比較サイトへの掲載だけでは埋もれてしまいやすい今、SNSは低コストで継続的にブランドを訴求できる有力な手段として注目が高まっています。
株式会社ファイマケが20代〜70代の消費者200名を対象に実施した調査では、金融商品や金融サービスを知るきっかけとして「SNS」が最多となり、テレビCMやWEB広告を上回る結果となりました。また、SNSをきっかけに口座開設や申込まで行動した人も存在しており、SNSが新規会員獲得の重要な接点になりつつある傾向がうかがえます。
若年層へのアプローチ手段が変わった
近年、20〜30代を中心とした若年層では、テレビや雑誌よりもSNSから情報を得る傾向が強まっています。クレジットカードに関しても、比較検討の段階でSNSを情報収集に活用するユーザーが増えており、SNSでの発信がそのまま申込につながるケースも出てきています。
また、同調査では金融商品の情報収集にSNSを利用した経験がある人が77.0%に上ることが分かっており、金融領域においてもSNSが情報収集チャネルとして広く活用されている実態が示されています。
ファイマケ代表 苛原寛若年層はSNS上で「自分に合ったクレジットカードを探している」ユーザーが多く、企業から一方的に発信される広告よりも、日常の疑問に答えてくれる教育的なコンテンツや共感できる投稿に反応しやすい傾向があると感じています。SNSで継続的に有益な情報を発信することが、ブランドへの信頼感醸成に直結します。
SNSは申込導線としても機能する時代
SNSはブランディングだけでなく、直接的な申込獲得にも活用できます。Instagramのプロフィールリンクや、XのリンクつきポストからLPに誘導する仕組みを整えれば、投稿からそのまま申込ページへとつなげることが可能です。
ファイマケの調査では、SNSで見た金融商品の情報をきっかけに「公式サイトを訪問した」「詳しく調べた」など、何らかの行動を起こした人が91.3%に上りました。SNSが「見てもらうだけの場所」から「申込につなげる導線」として機能し始めている実態が、数字からも見えてきます。
また公式LINEは、友だち登録者に対してキャンペーン情報や入会特典を直接配信できるため、申込を後押しするクローズドなチャネルとして機能します。SNSを申込獲得につなげる設計まで一体で考えることが、クレジットカード会社のSNS活用における重要なポイントです。
クレジットカードのSNS活用事例4選
ここからは、実際にSNS運用に取り組むクレジットカード会社の事例を4つ紹介します。各社がどのような目的でどのSNSを活用し、どんな工夫をしているのかを具体的に見ていきましょう。
三井住友カードのSNS活用①|「売り込まない」発信姿勢
三井住友カードの公式Instagram(@smcc_likeu)は、10万フォロワーを超え、月間最高保存数5,976件という実績を持つアカウントです。「クレカ活用術・お金の知識・仕事スキルをわかりやすく解説」をコンセプトに運用されています。



三井住友カードのInstagramが伸びている最大の理由は、「売り込まない」姿勢にあります。カードのPRよりも、フォロワーにとって本当に役立つ情報を届けることを優先した結果、保存数という形でユーザーの信頼が数字に表れています。クレジットカード会社のSNS担当者は、ぜひこのアプローチを参考にしてください。
三井住友カードのSNS活用②|Xでキャラクターを活用した親しみやすい運用
三井住友カードの公式X(@smcc_card)は、「先輩」と「後輩」という2人のキャラクターを軸に展開しており、公式サイトにも「お得情報を【先輩】と【後輩】がいち早くご案内!」と明記されています。投稿の末尾に【先輩】【後輩】と表記することで、金融機関のSNSにありがちな堅苦しさを払拭したトーンが生まれています。
また、SMBCグループのキャラクター「ビバすけ」もたびたび登場します。もともとはVポイントのキャラクターとして誕生しましたが、現在はSMBCグループ全体のさまざまな情報を紹介するキャラクターとして活動範囲を広げています。なお、グループ内のSMBCグループには三井住友銀行のキャラクター「ミドすけ」も存在しており、両キャラクターは「昔から仲良し」という設定のもとSNS上でも親しみある世界観が形成されています。



三井住友カードのInstagramが伸びている最大の理由は、「売り込まない」姿勢にあります。カードのPRよりも、フォロワーにとって本当に役立つ情報を届けることを優先した結果、保存数という形でユーザーの信頼が数字に表れています。クレジットカード会社のSNS担当者は、ぜひこのアプローチを参考にしてください。
セゾンカードのSNS活用|ターゲットを絞った複数アカウント戦略
セゾンカードの公式Instagram(@saisoncard)は約11万フォロワーを抱え、「暮らしに役立つセゾンカードのお得を発信」というコンセプトのもと、社員だからこそ知っているお得情報や生活のヒントを日々発信しています。
特に注目すべきは、ターゲットを明確に絞り込んだ複数アカウントの設計です。メインの@saison_cardとは別に、子育てファミリー向けInstagram(@maman_saison、約10万フォロワー)も運用しています。@maman_saisonは「こどもがもっと喜ぶ、ママパパがもっと楽になる」をコンセプトに、育児マンガや季節のアイデアを中心に発信しており、金融機関のアカウントとは思えないほど生活者に寄り添ったコンテンツが特徴です。
さらにXでは、SAMURAI BLUEカードセゾン専用アカウント(@samuraibluecard)も運用しており、サッカーファンに向けた情報発信をInstagramとは完全に切り分けています。





セゾンカードが参考になるのは「誰に届けるか」を先に決めてからアカウントを設計している点です。子育てファミリーとサッカーファンでは求める情報もコンテンツのトーンも全く異なります。ひとつのアカウントで全員に届けようとするのではなく、ターゲットごとにアカウントとコンテンツを分ける発想は、SNS運用を始めたばかりの担当者にとっても、フォロワーが伸び悩んでいるアカウントを見直す際にも、最初に立ち返るべき基本の考え方です。
楽天カードのSNS活用|約27万フォロワーを集める「保存されるコンテンツ」設計
楽天カードの公式Instagram(@rakutencard_official)は現在約27万フォロワーを抱え、クレジットカード会社のInstagramアカウントとして国内屈指の規模を誇ります。
投稿内容は大きく3種類に分かれています。
1つ目は「海外渡航前のチェックリスト」「クレジットカードの引き落としに関するギモンを解決!」「スマホで利用明細をダウンロードする方法」といったノウハウ・実用情報系のコンテンツです。こうした投稿はユーザーが後で見返したくなるため保存されやすく、Instagramのアルゴリズム上でも評価が高まりやすい傾向があります。
2つ目は「不審な電話・メール・SMSへの注意」「詐欺啓蒙」などのセキュリティ啓発コンテンツです。金融機関としてのコンプライアンスを守りながら、ユーザーにとって有益な情報として機能しており、一方的な商品訴求に偏らない運用の好例といえます。
3つ目は新券面の紹介やキャンペーンなどのPRです。
これらを組み合わせることで「有益な情報が得られるアカウント」としての認知が定着し、フォロワーの継続的なエンゲージメントにつながっています。



楽天カードのInstagramで参考になるのは、キャンペーン告知だけに頼らずに「保存されるコンテンツ」を意図的に設計している点です。チェックリストやお金の疑問解消といった実用情報は、フォロワーが自発的に保存・シェアする動機になり、アルゴリズム上の評価も高まります。また、セキュリティ啓発のような金融機関らしいコンテンツを「ユーザーを守る情報」として発信することで、コンプライアンスリスクを抑えながら信頼感の醸成にもつなげています。SNS担当者が「何を投稿すればいいか分からない」と感じたときに、まず参考にしたい運用設計の好例です。
成功しているアカウントとそうでないアカウントの違い
クレジットカード会社のSNSには、成功しているアカウントとそうでないアカウントがあります。事例を見てきた上で、何が違いを生み出しているのか、具体的なポイントを確認しましょう。
コンセプトを明確にしてから運用を始めている
成功しているクレジットカード会社のSNSアカウントは、「誰に」「何を」「なぜ」発信するのかを最初に定めたうえで運用をスタートしています。プロフィールに書かれているコンセプトと実際の投稿内容が一致しており、フォロワーが「このアカウントは自分にとって有益だ」と感じられる一貫性が保たれています。
成功しているアカウントは、プラットフォームごとに発信する内容と目的を明確に切り分けています。Instagramはビジュアルとリールによってフォロワーへの情報提供と新規ユーザーへのリーチ獲得を担い、Xは拡散性の高いキャンペーンやリアルタイム性のある投稿でエンゲージメントを高める——というように、各SNSの特性に合わせた役割設計が行われています。
セゾンカードのように、さらにターゲットごとにアカウントを分ける設計は一見手間がかかりますが、「このアカウントは自分に合った情報を発信してくれる」という信頼感がフォロワーの定着につながります。
クレジットカード特有のコンプライアンスに対応した体制を整えている
成功しているアカウントは、金融業界特有の規制を踏まえた投稿チェック体制が整備されています。
「必ずポイントが貯まる」「誰でも審査に通る」といった景品表示法や割賦販売法に抵触しうる表現を避けるだけでなく、担当者個人の判断に依存しないよう、SNS投稿用のコンプライアンスガイドラインが社内に存在します。こうした体制があることで、炎上リスクを抑えながら継続的な発信が可能になります。
申込につながる導線が整備されている
成功しているアカウントは、良質なコンテンツの発信にとどまらず、申込への動線が適切に設計されています。Instagramであればプロフィールリンクに申込ページのURLを設置する、ハイライトに「入会キャンペーン」をまとめるなど、フォロワーがスムーズに申込へ進める設計が施されています。SNS運用はブランディングだけでなく、最終的な申込獲得につなげる設計まで一体で考えることが、成果を出すうえで重要なポイントです。
クレジットカード会社に適したSNSの選び方
SNSにはそれぞれ異なる特性があります。クレジットカード会社がSNS活用を検討する際は、「目的」に合わせて適切なプラットフォームを選ぶことが重要です。
認知拡大にはXとInstagramが有効
新規フォロワーへのリーチや、ブランド認知の拡大を目的とする場合は、XとInstagramの活用が効果的です。Xは投稿がフォロワー以外にも届きやすく、キャンペーン投稿やトレンドに合わせたコンテンツが拡散されやすい傾向があります。
Instagramはリールを活用することで、フォロワー以外のユーザーにも投稿が表示されやすくなる設計になっており、新規フォロワーの獲得に向いています。また、イラストや図解を使った教育コンテンツとの相性が良く、クレジットカードに関する知識をわかりやすく届けることができます。



ファイマケの調査では、金融商品の情報収集に使われるSNSとして「YouTube」「X」「Instagram」が上位に入っています。認知拡大を狙うなら、まずこの3つを中心に検討することをおすすめします。特にInstagramのリールはMeta社の公式仕様上、フォロワー以外へのリーチが拡大しやすい設計になっており、アカウントを立ち上げたばかりでも成果を出しやすい媒体です。
申込獲得には公式LINEが強みを発揮する
入会申込の獲得や、既存会員への特典案内を目的とする場合は、公式LINEの活用が特に効果的です。LINEはすでに友だち登録しているユーザーに対してプッシュ通知で情報を届けられるため、開封率が高く、キャンペーン告知や入会促進メッセージが直接ユーザーに届きます。
クレジットカード会社の公式LINEでは、入会申込ページへのリンクをリッチメニューに設置したり、ステップ配信でカードの魅力を段階的に伝えたりと、申込導線としての活用が進んでいます。他のSNSでフォロワーを増やしながら、公式LINEへの誘導を設計することで、申込獲得の効率が高まります。
SNSを目的別に使い分けることが重要
SNS活用において重要なのは、1つのプラットフォームに依存せず、目的に応じて使い分けることです。認知拡大にはXやInstagram、教育コンテンツの発信にはInstagramやYouTube、申込獲得には公式LINEというように、各SNSの強みを活かした役割分担をすることで、SNS全体としての効果が高まります。
三井住友カードがInstagramとXをそれぞれ異なるコンセプトで運用しているように、同じ会社が複数のSNSを使い分けることで、ターゲット層ごとに最適な形で情報を届けることができます。
クレジットカード会社がSNS運用で成功するためのポイント
SNSで成果を出すためには、ただ投稿を続けるだけでは不十分です。クレジットカード会社がSNS運用で成功するための重要なポイントを4つ解説します。


ターゲットとコンセプトを最初に決める
SNS運用を始める前に必ず取り組むべきなのが、ターゲットとコンセプトの明確化です。「誰に」「何を」「どんな価値を提供するか」が定まっていないまま運用を始めると、投稿内容がバラバラになり、フォロワーがつきにくくなります。
たとえば「20〜30代の社会人に、クレジットカードをお得に使うための知識を提供する」というコンセプトが決まれば、投稿テーマの選定も、文体も、ビジュアルの方向性も自然と定まります。コンセプトはアカウント運用の軸になるものなので、運用開始前にチームで時間をかけて議論することをおすすめします。
アルゴリズムを理解した投稿設計をおこなう
SNS運用において、各プラットフォームのアルゴリズムを理解することは非常に重要です。たとえばInstagramでは、投稿の保存数やシェア数がアルゴリズムに大きく影響し、それらが多い投稿ほど多くのユーザーに表示されやすくなります。リールの場合は冒頭2〜3秒で視聴者を引きつけられるかどうかが再生数を左右します。
Xでは、ユーザーが2秒以上滞在した投稿やリプライがついた投稿のスコアが上がり、拡散されやすくなります。クレジットカードに関する豆知識や「知らなかった!」と思わせる情報は、こうしたエンゲージメントを生みやすいテーマです。プラットフォームごとのアルゴリズムを踏まえた投稿設計が、フォロワー獲得の近道になります。
コンプライアンスルールを事前に整備する
クレジットカード会社のSNS運用では、コンプライアンス対応が特に重要です。金融商品に関する誇大表現や、景品表示法に抵触するキャンペーン告知など、意図せず規制に触れてしまうリスクがあります。また、炎上が発生した際の対応フローが決まっていないと、初動が遅れてブランドへのダメージが拡大することもあります。
運用を始める前に、「使用してよい表現・避けるべき表現のリスト」「投稿前のチェック体制」「炎上時の対応フロー」を社内で整備しておくことが、安心してSNS活用を進めるための土台になります。
SNS運用代行会社の活用も検討する
社内にSNS運用のノウハウがない、担当者が他業務と兼任しているなどの理由で、運用が滞ってしまうケースは少なくありません。投稿が途切れるとフォロワーの関心が薄れ、アカウントの成長が止まってしまいます。
こうした場合は、SNS運用代行会社の活用を検討することをおすすめします。特に、クレジットカードや金融業界の知識を持つ代行会社であれば、コンプライアンスへの配慮も踏まえたうえで、質の高いコンテンツを継続的に制作・投稿することができます。まずは一度、専門会社の話を聞いてみるところから始めてみてください。



SNS運用は「始めること」より「続けること」の方がはるかに難しいです。特にクレジットカード会社の場合、コンプライアンスチェックや投稿承認フローが加わるため、社内だけで回すのは相当な工数がかかります。継続的な成果を出したい場合は、外部のプロを活用することも選択肢のひとつとして持っておきましょう。
クレジットカード会社のSNS運用代行はファイマケへ
いまやSNSは、クレジットカード会社のマーケティングにおいて欠かせない施策のひとつです。三井住友カードやセゾンカード、楽天カードいった大手カード会社がそれぞれ異なる戦略でSNS活用を進めているように、自社のターゲットや目的に合ったSNS運用の設計が成果を左右します。
しかし、社内にノウハウがない、コンプライアンス対応に不安がある、人手が足りないといった理由で、思うように運用が進まないケースも多いのが現実です。
株式会社ファイマケは、金融業界に特化したSNS運用支援会社です。代表の苛原は東京海上日動での法人営業経験を持ち、クレジットカードを含む金融商品の特性やコンプライアンス上の注意点を深く理解したうえで支援をおこなっています。「金融のことをわかっていない代行会社に頼んで失敗した」というリスクがなく、安心してSNS運用をお任せいただけます。
「これからSNSを本格的に始めたい」「運用しているが成果が出ていない」「社内体制の整え方から相談したい」など、どのような段階でもお気軽にご相談ください。貴社の状況や目的に合わせて、現実的で続けやすいSNS活用の方向性をご提案いたします。








