【金融広告担当者必見】金融リスティング広告の活用事例5選|最新の審査・規制・LP要件をプロが解説

「代理店に任せているが、提案内容が適切かどうか判断できない」「代理店を変えたいが、何を基準に選べばいいかわからない」「オリエンで何を伝えればいいかわからない」、金融機関のマーケティング担当者から、こうした声をよく聞きます。

本記事では、金融機関向けのマーケティング支援を行う筆者(ファイマケ代表・苛原寛)が、金融機関のリスティング広告に特有の課題と、その対処法を5つの事例をもとに解説します。

運用を担うのが代理店であっても、「どんな成果水準が業界の相場か」「代理店の提案のどこを確認すればよいか」「オリエンで何を伝えるべきか」を知っているかどうかで、代理店との協働の質は大きく変わります。代理店へのオリエン資料の整理や、現在の代理店の運用を評価するための参考資料としてもご活用ください。

株式会社ファイマケでは金融業界に特化したSNS運用支援を提供しています。
サービス詳細はこちらからご確認ください。

この記事はこんな人におすすめ

・金融広告の実績がある代理店をどう探し、何を基準に選べばいいかわからない方
・リスティング広告を代理店に依頼しているが、提案内容や運用レポートが妥当かどうか判断できない方
・代理店へのオリエンで「金融業界の特殊性」をどう伝えればよいか整理できていない方
・現在の代理店を続けるべきか切り替えるべきか、客観的な基準で判断したい方

目次

金融リスティング広告の特殊な3つの構造

金融リスティング広告でつまずく理由は、一般的な広告運用とは構造が根本的に異なるからです。クリック単価の高さ、媒体の審査の厳しさ、国内の法規制への対応。この3つが同時にかかってくるのが金融業界の特徴です。ここでは、Google広告・Yahoo!広告の検索広告を中心に解説します。

金融業界のクリック単価・獲得コストの目安

まずクリック単価(CPC)の水準を確認しておきます。一般的なリスティング広告のクリック単価は平均約433円とされていますが、金融業界では1,000円を超えるのが一般的で、業態によっては2,000〜3,000円台まで上がることがあります。また、顧客1人を獲得するコスト(CPA)も業態によって大きく異なります。

ここでは、それぞれの推定値を参考値として紹介します。
同じ「金融」でも、業態によってコストの桁が変わります。「金融業界全体で獲得コストは○○円」という一括りの数字ではなく、自社の業態に合った目安を把握することが最初の一歩です。

業態推定CPC帯推定CPA帯
銀行(住宅ローン・口座開設)800〜1,500円30,000~50,000円
銀行(カードローン)1,200〜2,500円7,000〜25,000円
生命保険(ネット)600〜1,200円10,000〜20,000円
保険(来店型)500〜1,000円10,000〜15,000円
証券(NISA/投信)1,500〜3,000円30,000〜80,000円
カードローン(消費者金融)1,000〜2,000円5,000〜15,000円
FP・IFA法人300〜800円5,000〜15,000円

媒体の審査|Google広告とYahoo!広告

通常の広告と異なり、金融商品の広告はGoogle広告の「金融商品およびサービス」という専用カテゴリに分類され、別の審査ルートが設けられています。

通過するために必要な主な条件は以下の4点です。

  1. 会社の所在地を開示していること
  2. 手数料や費用を明示していること
  3. 金融庁登録など公的な認可情報へのリンクを設置していること
  4. 日本の法令に準拠していること

金融庁の認可を受けていない事業者は出稿できません。FX・CFDなどは金融庁の認可に加えてGoogleへの個別申請も必要で、申請はGoogle広告アカウント内の「ポリシーマネージャー」から行います。Google広告のポリシーはほぼ年に1〜2回改定されます。以前の申請手順をそのまま使い続けていると、審査が通らなくなるケースがあります。

また、Yahoo!広告でも、金融商品を扱う広告には専用の審査があります。金融庁などへの登録情報をサイト上に掲載していること、手数料やリスクを明記していることが必須です。審査には通常3営業日程度かかりますが、金融カテゴリは時間がかかることがあります。

つまり、Google広告とYahoo!広告の両方に出稿する場合、それぞれの審査期間を考慮してスケジュールを組む必要があります。

ファイマケ代表 苛原寛

代理店選びの際、私がお勧めしているのは「最近のGoogle広告ポリシーの変更をどう把握していますか」と直接聞くことです。ポリシーは定期的に変わるため、更新に追いついていない代理店に依頼すると、審査が繰り返し差し戻されるリスクがあります。

国内の法規制|業態によって適用法が異なる

媒体の審査をクリアした後も、日本の法律や業界ルールへの対応が必要です。業態ごとに適用される主な法律は、証券・投資助言業は金融商品取引法(金商法)、消費者金融・カードローンは貸金業法、保険は保険業法、銀行は銀行法です。さらに全業態共通で景品表示法が適用されます。

一例として、金商法・貸金業法の主な規制内容を整理します。

証券・投資助言業の広告(金商法第37条)では、会社名・登録番号・手数料・元本割れリスクの明示が必須です。さらに、リスクの注意書きは広告内で一番大きい文字と同じくらいのサイズで表示することが求められています。キャッチコピーと同等の大きさが目安です。

「必ず儲かる」「絶対に増える」などの断定表現(金商法第38条)は禁止されています。これは刑事罰の対象となる可能性もある重大な違反です。

消費者金融・カードローン(貸金業法第16条)では、「審査激甘」「誰でも借りられる」のような誇大表現は禁止です。会社名・登録番号・金利・返済方法の明示が必要です。

ファイマケ代表 苛原寛

Google・Yahoo!・国内業法の規制は、煙たがるものではなく「規制を守れない事業者を弾く構造」と捉え直すと、運用設計の解像度が一段上がります。私たちが金融機関のご担当者にお伝えしているのは、「規制を守れるLP・広告文・運用フローを最初から組み込む」姿勢が、稟議とコンプライアンスを通す最短ルートだということです。後から修正を重ねる運用は、半年で疲弊し、コンプライアンス部門の信頼を失う現場で見受けられるパターンの一つです。最初の設計段階で規制を内在化させる。これが運用継続性に最も効く判断だと感じています

金融リスティング広告の活用事例5選

各事例には「この事例から何を学べるか」という視点を添えています。自社の業態や状況に近い事例を起点に、取り組みのヒントとして参考にしてください。

事例①|アクサダイレクト生命保険|自社ブランド検索に頼らず、新規顧客を開拓

アクサダイレクト生命保険は、「アクサ」などの自社名を検索した人への広告(指名検索)に偏っていた状態から、「医療保険 相談」「日帰り入院 保険」「糖尿病でも入れる保険」など、顧客が感じている悩みや状況で検索するキーワードを中心とした広告設計に切り替えました。「ブランドを知らない人」にも届く広告設計に転換することで、新規顧客の獲得を広げた事例です。複数の広告文を自動で組み合わせて最適な表現を探す機能を活用しながら、実際にクリックされている検索ワードを定期的に確認・整理することも継続して行いました。その結果、1年間で契約数と保険料収入が大幅に改善したと報告されています。

また、一般語への出稿を検討する際に、あらかじめ知っておきたいことがあります。「医療保険 比較」「医療保険 選び方」などのキーワードを実際に検索してみると、広告枠の上位を占めているのは保険会社の公式サイトではなく、価格.comやマイベストといった比較・ランキングサイトであることがほとんどです。保険会社が一般語で正面から広告を出しても、比較サイトと同じ土俵で戦う形になりやすいのが現実です。「日帰り入院 保険」「○○でも入れる保険」のように、ユーザーが自分の状況や悩みを言葉にして検索するキーワードを狙う設計が、比較サイトとの直接競合を避けながら、自社に関心があるユーザーへ届ける方法になります。

ファイマケ代表 苛原寛

「自社名での検索数が頭打ちになってきた」と感じている場合、まず自社サービスを探している人がどんな言葉で検索しているかを調べるところから始めてみてください。「○○ 相談」「○○ 選び方」など、顧客目線のキーワードへの出稿が新規開拓につながります。ただし狙うキーワードを出稿前に自分で検索してみて、比較サイトが上位を占めている場合は、そのキーワードでの出稿対効果が出にくい可能性があります。まず検索結果を自分の目で確認することが出発点です。

事例②|住信SBIネット銀行|顧客データに「配当金」を支払う仕組みで広告精度を向上

住信SBIネット銀行は2022年2月に「ID広告エコシステム事業」の立ち上げを発表し、2023年1月には同意を得た顧客のデータを匿名化してネット広告配信に活用する「データ配当金」サービスを開始しました。ユーザーが自身のデータ活用に同意することで、広告主から得た事業収益の一部を金銭的な報酬として受け取れる仕組みです。顧客は報酬が受け取れ、銀行は精度の高い広告配信が可能になるという、双方にメリットのある設計です。

ファイマケ代表 苛原寛

顧客が同意した上で自社データを広告に活用するという、銀行業界としては先進的な取り組みを先行して実装した事例です。
自社の既存顧客リスト(メールアドレス等)を広告配信に活用する「カスタマーマッチ」の仕組みは、大手銀行でなくても今すぐ始められます。ただし活用にあたってはプライバシーポリシーへの記載とCookie同意取得が前提です。まずこの整備から着手することが、精度の高い広告配信への入り口になります。

事例③|SBI証券|偽広告被害から学ぶ、商標防衛リスティングの必要性

2023年秋以降、Facebook上でSBI証券をかたる偽広告が累計約1万件配信されていたことが確認されました。こうした偽広告が拡散すると、広告を見たユーザーが「本物かどうか確認しよう」と会社名をGoogleで検索する行動が増えます。このとき、自社名での検索広告が出稿されていれば、検索結果の最上位に公式サイトが表示され、ユーザーが正しく判断する手助けになります。逆に出稿がない状態では、第三者が同じブランド名で広告を出すことができ、偽サイトや紛らわしいページが上位に来るリスクが生じます。

SBIグループ各社は公式SNSでの注意喚起と偽広告の通報対応も行いました。これが機能したのは、公式アカウントが平時から運用されてフォロワーが積み上がっていたからです。自社名での検索広告と公式SNS運用は、それぞれ独立した施策に見えますが、「ユーザーが真偽を確かめようとする動線を整備する」という点でセットで考えるべきものです。

ファイマケ代表 苛原寛

まず自社名で検索した際に、公式サイトが最上位に表示されているかを確認してください。自社名での広告出稿がない状態は、競合他社や第三者が同じキーワードで広告を出せる「空き枠」を作っていることと同じです。月の広告費は数千円規模で済む場合がほとんどなので、費用対効果の観点でも後回しにする理由はありません。

事例④|アコム・プロミス|規制の中で差別化を図る消費者金融の広告設計

アコムとプロミスは、消費者金融の検索広告において最大手として存在感を持ちます。両社の訴求を並べると、アコムは「最短20分でお借入れ可能」「30日間金利0円」「在籍確認電話なし」、プロミスは「最短3分審査」「30日間無利息」「WEB完結・カードレス」です。表現は異なりますが、スピード・無利息期間・デジタル利便性という3軸は共通しており、訴求の骨格はほぼ重なっています。

これは両社の戦略が同質なのではなく、構造的な帰結です。貸金業法第16条の制約下では「審査激甘」「誰でも借りられる」のような表現は使えず、言える訴求の範囲が限られるため、大手各社の広告文は似通ってきます。

こうした市場で実質的な差別化が起きるのは、広告文の訴求内容よりも、「どの検索語句でどの層に配信するか(ターゲティング設計)」と「LPに来たユーザーの審査不安をどう取り除くか(LP設計)」の部分です。「今の配信は本当に借り入れを検討している人に届いているか」を確認し、ターゲティングの絞り込みとLP上の情報設計を見直すだけで、CVRが変わるケースが多くあります。

事例⑤|ライフネット生命保険|動画広告が指名検索を増やすことを数値で証明

ライフネット生命保険は電通デジタルと連携し、YouTube動画広告を見た人とそうでない人とで、後日ライフネット生命を名指しで検索する割合がどう違うかを調査しました。その結果、動画広告を見た人は見ていない人と比べて指名検索率が58%高く、社名での検索全体のうち約49%が動画広告接触者によるものだったことが確認されています。動画広告が検索広告の成果を下支えしていることを数値で示した事例です。

ファイマケ代表 苛原寛

「動画広告の効果がわからないから予算が取れない」という課題がある場合、動画広告の接触者と非接触者の指名検索率を比較する分析を試してみてください。データクリーンルームを使わなくても、動画広告配信期間中の指名検索クエリ数の変化を追うだけでも連動の有無を確認できます。

金融リスティング広告のLP設計|審査前に確認しておきたい10のチェックポイント

金融広告の審査は、広告文だけでなく、リンク先のページ(LP)の内容も審査対象になります。広告文が通っても、LPに必要な表示が不足していれば差し戻されてしまいます。「何をどこに・どのくらいの大きさで表示すればいいのか」は、法律の条文を読んでもわかりにくい部分です。ここでは、金融機関のLPで確認しておきたい10項目を、根拠となる法律とともに整理します。

LP審査で落ちる典型6パターン

媒体審査・自主規制の双方で繰り返し差し戻されるLPには、共通する6つのパターンがあります。

  1. 登録番号未表示(金融商品取引業者である旨/関東財務局長(金商)第○○号等)
  2. リスク表示が広告内最大文字より小さいこと(金商業等府令第73条第2項違反)
  3. 第三者認定リンクの未設置(金融庁登録/業界団体所属バッジ等)
  4. 運営者情報の所在地不一致(登記情報とLP表記の齟齬)
  5. 「必ず」「絶対」「100%」等の断定表現(金商法第38条/保険業法第300条第1項第7号)
  6. シミュレーション結果の前提条件未開示(測定期間・計算方法の未記載)

このうちLP制作着手後に最も多く差し戻されるのが2番のリスク表示の文字サイズ問題です。デザイン上の見やすさとコンプライアンス上の要件をどう両立するかが、制作フェーズでの主な調整ポイントになります。

審査前に確認しておきたい10のチェックポイント

ここでは、LP制作時に特に注意したい10項目を整理します。

#項目法的根拠実装上の注意
1ファーストビュー内に商号・登録番号を明示金商法第37条/貸金業法第16条「金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第○○号」等の正式表記
2リスク表示は広告内最大文字と「著しく異ならない」サイズ金商法第37条+金商業等府令第73条第2項キャッチコピーが48pxならリスク表示も同等以上が安全圏
3元本割れリスク・市場変動リスクの併記金商法第37条/保険業法第294条投資信託・株式・FXで必須
4手数料の全体感(最大値・想定レンジ)の明示金商法第37条「最大年率○%」「上限○円」等
5過去実績は測定期間と計算方法を明記金商法第38条第1号/投信協ガイドライン「○年○月〜○年○月の運用実績/配当込み」
6「ご注意事項」のアコーディオン化・折りたたみは原則NG金商業等府令第73条/監督指針リスクは一覧で視認できる位置に
7CV直前にもう一度リスク表示適合性原則(金商法第40条)の趣旨を踏まえた望ましい設計申込ボタン直前にリスク併記
8特商法表記(事業者名/所在地/連絡先/返金ポリシー)特商法第11条フッターに明示
9プライバシーポリシー・個人情報取扱方針へのリンク個人情報保護法リードフォーム近傍に配置
10第三者認定(金融庁登録/業界団体所属)バッジの設置Google広告ポリシー要件フッターまたはサイドバー

業態別に追加で対応が必要な項目

業態によって、上記10項目に加えて対応が必要な事項があります。

  • 保険の場合:「契約概要」「注意喚起情報」など重要事項の説明ページへのリンクを設置する必要があります。
  • カードローンの場合:返済のシミュレーションと実際の年利率(上限)を明示する必要があります。
  • 投資助言・投資信託の場合:過去の運用実績を表示する場合、計算の前提条件を明記する必要があります。
  • FXの場合:レバレッジのリスク説明・追加証拠金・強制決済の仕組みについての説明が必要です。
ファイマケ代表 苛原寛

金融LPの審査通過率を上げるために私が最も重視しているのは、LP制作に入る前の段階で、法務・マーケティング・デザインの担当者が一緒にワイヤーフレームを確認することです。それぞれの視点を早い段階で合わせておくことで、制作後の修正コストを大きく減らせます。特に確認しておきたいのは「ファーストビュー内に登録番号があるか」「リスク表示の文字サイズは広告内最大文字と同等以上か」「重要事項をアコーディオン内に収納していないか」の3点です。この合意が最初にあると、その後の審査差し戻しが大きく減る印象があります。

リスティング広告の成果を高める3つの観点

ファイマケが20〜70代の消費者200名を対象に実施した自社調査では、SNSで金融商品の情報収集をした経験がある人は77.0%、そのうち公式サイト訪問・資料請求など何らかの行動を起こした人は91.3%に達しました。金融商品の認知接点はすでにSNSが主戦場になりつつあり、リスティング広告が刈り取る指名検索の上流は、ほぼSNSで生成されています。これが、リスティング単体運用ではROIが伸び悩む構造的な背景の一つです。

ここを踏まえると、金融リスティングは「単体で完結するチャネル」ではなく「認知から成約までの流れの中で、最後の刈り取りを担うチャネル」と整理した方が、コストの根拠も社内説明もしやすくなる傾向があります。

認知・検討・成約の3段階|各チャネルの役割分担

各チャネルの役割分担を整理すると、おおむね次の構造になります。

主担当チャネル主要KPIリスティングとの接続点
認知層YouTube/Instagram/TikTok/Xリーチ・動画視聴完了率・指名検索リフトSNS視聴者が後日「○○生命 医療保険」で検索しリスティング着地
検討層オウンドメディア(SEO記事)/LINE公式/Instagramリール滞在時間・資料DL率・LINE友達追加オウンドメディアのアシスト効果で指名・一般語のCVR改善
獲得層リスティング指名検索/一般語/リターゲティングCPA・CV数・申込率SNS/オウンドで温まったオーディエンスをCustomer Match・類似配信で再接触

この3段階の流れが実際に機能することは、数値でも確認されています。ライフネット生命と電通デジタルが実施した調査によると、YouTube動画広告を配信した後、1〜4週間の遅れを経て「ライフネット生命」と検索する人が増えることが確認されました。また、自社名での検索広告は、誰でも使うような一般的なキーワードへの広告と比べて、1件の成約にかかるコストが3分の1から5分の1程度で済む業態が多くあります。SNSに使った広告費が、後から検索広告のコスト削減につながる形で効いてくるわけです。

SNSとリスティング広告を別々の担当・別々の予算で動かしていると、このつながりが見えにくくなります。「SNSの効果がわからない」「検索広告のコストが高い」という悩みが別々に生じていても、実は根っこでつながっている場合があります。

ファイマケ代表 苛原寛

検索広告単体で獲得コストを下げ続けるのは、年々難しくなっています。動画広告やSNSで認知を広げ、指名検索(自社名での検索)を増やし、検索広告でクロージングする。この流れを設計できるかどうかが、3年後の広告コスト構造を左右します。

自社の顧客データを広告に活用

Cookieによるトラッキングが規制される中、金融機関の広告配信は「自社が保有する顧客データ」の活用に比重が移っています。既存顧客のメールアドレスリストを使った広告配信や、コンバージョン(成約)計測の精度向上がその代表例です。住信SBIネット銀行の「データ配当金」は、銀行が持つ取引データを広告配信に活用する先進的な事例です。

SNSのフォロワー・LINE登録者・公式アプリユーザーは、広報の数字であると同時に、広告を届けられる顧客基盤でもあります。ただし、顧客データを広告に使う際は、個人情報保護法に基づくプライバシーポリシーへの記載と、サイト上でのCookie利用への同意取得が前提です。この整備を後回しにすると、顧客リストを使った広告配信の一部が利用できなくなるケースがあります。

自社名での広告出稿とブランド保護

自社のブランド名や商品名で検索しているユーザーは、すでに購入・申込を検討している可能性が高い層です。この「指名検索」に対してリスティング広告を出稿していない場合、競合他社や比較サイトの広告が代わりに表示され、獲得機会を逃すことがあります。指名検索のクリック単価は一般語と比べて低く抑えられることが多く、費用対効果も出やすい領域です。

最低限の対策として、①自社ブランド名・主要商品名・「○○ ログイン」「○○ NISA」などの関連語をカバーする入札、②広告文への「公式」表記の明示、③Google・Yahoo!への商標申請(第三者による自社商標KW入札の制限)の3点を起動しておくことを推奨します。

金融リスティング広告の運用支援はファイマケへ

金融業界のリスティング広告でつまずく理由の多くは、技術や予算よりも先に、「なぜ審査が通らないのか」「LPに何を載せれば問題ないか」「自社の業態でどれくらいのコストが妥当か」がわからないことにあります。本記事では、その疑問への答えを、実際の5事例と具体的な設計の手順を通じて整理しました。規制の複雑さを正しく理解した上で設計すれば、競合が多く審査も厳しい金融業界でも、着実に成果につなげることができます。

外部パートナーへの相談を検討される際は、「Google広告・Yahoo!広告の金融ポリシーの改定に社内のどのチームが対応しているか」「SNS・オウンドメディアを含めて統合的に設計できる体制があるか」「金融業界の業法(金商法・貸金業法・保険業法)の実務知見がチームとして継承されているか」の3点が、パートナー選定の実質的な判断軸になります。

株式会社ファイマケは、金融業界に特化したSNS・コンテンツマーケティング・広告運用支援を行っています。代表の苛原寛はFP1級技能士・東京海上日動火災保険 法人営業3年のバックグラウンドを持ち、Google広告・Yahoo!広告の金融ポリシーから金商法・貸金業法の実務対応まで、金融業界特有の課題に対応できる体制を整えています。金融コンテンツの制作実績は累計1万件以上にのぼります。

「これから始めたい」「審査が通らず困っている」「獲得コストが改善しない」など、どの段階でもまずはお気軽にご相談ください!

  • URLをコピーしました!

著者情報

苛原 寛のアバター 苛原 寛 株式会社ファイマケ 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒。東京海上日動火災保険で3年間法人営業を担当した後に起業。金融機関のSNS運用代行やWebコンテンツ制作・マーケティング支援を専門におこなう。
制作に携わった金融コンテンツは1万件以上。Xフォロワーは8,000人超。1級ファイナンシャル・プランナーの資格を保有。

目次